2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧
(あそこじゃ困るな……) 俺はそう思って指先を止まってしまいそうな腕輪へと向ける。完全に静止した腕輪が再び動き出す――なんてなったらホラーだが、まだなんとかぐワングワンしてる腕輪なら、何かのひょうしに動き出したっておかしくない――よな? それに子…
俺は聞いてた場所まで来た。あれからも色々と妨害的な魔法があったが、頑張ってすり抜けてきた。流石に王族の子供を攫ってるということだからだろうか? とてもしっかりと守られてるらしい。 どうやら王の子供のいる場所には他にも沢山の子供がいるみたいで…
物理で中庭に集まってた物騒な協会の奴らをのした後、俺は素早く目的地に向かってた。 「きゃ!」 「なんだ?」 そんな声が聞こえる。なぜなら、俺が走った後に吹き荒れる風で彼らの怪しげな衣装が捲れたりしてるからだ。足首まで隠すような変なローブに身を…
俺の光がふわふわと協会の建物へと近づいていく。一応協会の建物の傍で慎重になってみる。そして一回素早く、建物の境界を出たり入ったりしてみた。 そもそもがなんか協会の境界を超えるのに違和感があるが、何かが反応してる様子はない。 (いけそうだな) …
俺は王宮から飛び出てちょっと下の協会へといく。一応ちゃんと協会の建物ほうが王宮よりは下に作られてる。これは結構いがいだった。だってあの協会だよ? いや、協会だぞ? 王宮でも自分たちの上にあることを許さないのではないかと思ってた。 まあ実質的に…
「ピローネ、貴方の力でこの方々を守りなさい。必要な駒ですからね」 「わかった!!」 とりあえず俺の次の戦力として俺たちはピローネを使うことにした。ピローネは厳密には敵だが、こいつは単純だ。ペニーニャイアンの言葉しか聞かないが、俺が魔法で偽装…
「一人じゃないんですね……」 詳しく話を聞くと、どうやら王様たちのお子さんは一人ではないらしい。全部で三人。その中で末っ子の子はまだ三歳くらいらしいが、更に十歳と十三くらいの子もいるとか。 生まれてすぐに協会に連れていかれるらしい子供たちは実…
「大丈夫なのですか?」 「一応大丈夫なはずです。それにまだピローネは使えるはずです。協会はこんな幼い子供にまで、こんなことをしてるんですよ? 酷いと思いませんか?」 「なるほどなるほど。確かにそれは酷いですな」 俺が言いたいことを王様はわかっ…
とりあえずは俺は自分の力を分けて不安定なピローネを安定させることにした。ピローネの体が光、その瞳に理性が戻っていく気がする。 実際、何をやったらピローネの意識を保っていけるのか、そこら辺は実際よくわかってない。ただやっぱりだが、ピローネのこ…
ペニー二ャイアンを抱えて謁見の間を目指してると、今度は王宮の壁がどっがーんと吹き飛んだ。 「今度はなんだ?」 「ふふ、きっと第二案が発動されたんでしょう」 「第二案だと?」 俺に乱雑に抱えられたペニー二ャイアンがそんな風に言っている。一応ピロ…
一人は無力化した。だが、まだ三人いる。そいつらは「血浄」を使ってその剣を赤く輝かせてる。 (血浄を使ってるとなると,やっぱり正規の騎士なのか?) 俺のイメージでは協会は血浄とかよリも魔法を高尚だと思って使ってるイメージがある。てか協会が血浄…
一人は無力化した。だが、まだ三人いる。そいつらは「血浄」を使ってその剣を赤く輝かせてる。 (血浄を使ってるとなると,やっぱり正規の騎士なのか?) 俺のイメージでは協会は血浄とかよリも魔法を高尚だと思って使ってるイメージがある。てか協会が血浄…
俺は王様達の前から姿を消し、長い王宮の廊下を駆けている。でも誰も俺には気づかないだろう。なにせ早すぎて見えないからだ。とりあえずさっさと外に出るか。俺は窓から外にでて、王宮の屋根の上に登った。そしてそこから見下ろす。案外王宮は結構スカスカ……
色々とこれからについて王様と話し合ってると、慌てた様子で一人の執事が入ってきた。そしていう。 「ぺ−−ペニー二ャイアン様が!!」 「様などいらぬと言っただろう。そういう所から改革を−−」 「それで何が?」 執事に向かって教育を施そうとしてた王様を…
食事を終えて、さっそく俺は王様に質問をする。なにせ最初に何が目的かちゃんと聞いとく必要があるだろう。そこら辺の齟齬が後で対立になる――なんてことは往々にしてあるだろうことだからだ。 なんとなく、王宮側も協会の横暴に我慢の限界がきて、そこに俺と…
俺は王宮の食事を堪能してる。あれから一時間くらいペニーニャイアンと喋ってたら王宮のメイドさんが起こしにきてくれた。薄い布地で、顔の下半分をベールで覆ったちょっとやらしい女性だった。自分が想像するメイドはもっと厳粛な格好をしてるが、この世界…
「お菓子を求めます。それに体が気持ち悪いです。お風呂を所望します。それか拭きなさい。それが女性への最低限の礼儀では?」 ピキッと頭のどこかが切れたような音がする。もちろんこんなふざけた事を言ってるのはペニーニャイアンだ。目を開くなり、周囲を…
朝が来た。結局、ペニーニャイアンが動きだすこともなく、教会が刺客を送ってくることもなかった。ジゼロワン殿との話に途中で魔王が絡んできて、うるさくなったのは予想外だったが、まあ久々に盛り上がった感じで朝がきた。でも気になることも言ってた。 (…
空に黒い太陽が出てる。月……とかではないらしい。普通にこの世界の人たちは黒い太陽と呼んでいる。黒い太陽は外延部が光ってて、それはまるで日食とかそんな感じのみたいだが……世界が全然違うから、そうではないのかもしれない。 すでに宵に入ってる。俺たち…
「お話をしたいところですが……」 そういってこの世界の王である『ゼラバラバファ・バン・グルダランファ13世』は天井を見上げてそういう。そこは天井の筈だが……彼が何を懸念してるのかはわかる。それは宵だ。この世界の人たちは宵には眠りにつく。 それは強…
二人の煽情的なお姉さんについていってたどり着いたのは、玉ねぎのような頭の内部。そろそろ宵にはいろうとしてる時間……でもそこにはたくさんの人がそろってた。かなり広い場所だからそれも可能なのはわかる。内部のはずだけど、植物とかめっちゃあってちょ…