2025-08-01から1ヶ月間の記事一覧
「どうして……」 野々野国人はそう思ってた。だって野々野国人は自分がモテナイということを自覚してる。そんな壊滅的なブサイク……であるとは思ってない。確かに地味だとは思ってる。昔から印象に残らない顔だといわれてきた。薄味顔なのである。 それに対し…
気持ちよさそうに大きくなったトビウオが空を昇っていく。ミレナパウスさんが生み出した風は下から上へと直上に上がってる。だから実際はその背に乗ってる二人は大変な筈……だってまっすぐにトビウオは昇ってるんだよ? 普通なら落ちないようにしっかりとその…
「そんな事……できるわけない」 そんな風に野々野国人はいう。電話の向こうの相手はそれに対して「できるわ」――と言ってくる。 「いやいや、無理だって」 もう一度野々野国人はそういった。できない……婚約者になるなんてそんなことを国人は全く考えたこともな…
ミレナパウスさんが海を派手に割った事で、亀が他にやってた攻撃はスカることになった。なにせどうやらあの亀が魔法陣? を投影できるのは海面とかだけみたいだ。いやもしかしたら海という条件があるのかもしれない。 だから海が割れたら近くの空間に陣を表…
「もう、会うことはできないよ。こっちも大変なんだ」 「どうして?」 「どうしてって……その、君との関係を疑われてて……」 「うん、そうね。でも何も問題なんてないわ」 問題ない? 野々野国人の言葉に電話越しの彼女はそんなふうにいってくる。本当なら今は…
「よっと」 そういってリファーちゃんがトビウオの背に立つ。まるでトビウオをサーフボードのようにして海を滑走してる。亀から放たれてる力はまずはその腹に浮かび上がる。様々な色、そして様々な形の魔法陣。それが海面に投影されると大きく膨らんでそこが…
万の数がいるといっても、それでも勇者もアイも負けることはないと思う。けどその数はおかしい。まさか…… 「前の世界の時みたいに分裂してるとか?」 私はそうつぶやく。一応数くらいなら把握できるのだけど、向こうの世界は常に吹雪いてるせいで世界越しの…
「別れましょう」 「え? なん……で?」 「なんで?」 キッ――と睨まれた野々野国人。それまでは野々野国人の婚約中の彼女は穏やかに話をしようとしてた。感情的にならないように……そう思ってた。何日も泣いた。そのせいで目元は腫れてたり、寝不足のせいでか…
違和感……というか、ちょっとした恐怖? それを野々野国人は感じた。なにせ……だ。なにせ修羅場をあの人も……最近知り合った彼女も経験したはずだ。あれはある式場での出来事だった。 「国人さん!!」 そんな激しい声とともに、野々野国人の彼女は式場に現れた…
「こいつら……」 勇者は負けない。負ける気はない。確かにこの巨体を持つ二足歩行のウサギは強い。けどそれでも勇者とアイを倒すには至らない。野生の狂暴。それに最初は押されたりはした。こいつらの体の特性、そして脚力に膂力……それらは想定よりもずっと強…
今、改めて野々野国人は向き合ってた。何に? って……それは自身の気持ちにである。アホなことをしてしまったと思ってる。確かに何も彼女とは何もなかったと……肉体的なつながりは一切なかったといっても、自身の本当の彼女の代わりをさせてた事、それをどうい…
勇者もかなり強くなってるし、そうそういろんな世界に行ったとしてもそんなにおくれをとる……なんて事はないと思ってる。それこ私たちに対抗できる存在なんて、世界でも上澄みの方だけ……だと思うんだ。それくらい強いと思ってる。それは己惚れ……とかじゃなく…
「どうしてこうなった……」 そんな事を野々野国人は思ってた。ちょっと前までは国人と彼女の心は通じ合ってると思ってた。いや、今だって国人はそうだ。別に彼女を裏切った……なんてそんな事は野々野国人的には全くない。やましい事なんてないんだ。なのに…… …
リファーちゃんとミレナパウスさんが海ででっかい亀と戯れてる。けどそこに勇者とアイの姿はない。ポニ子もそうだけど、あいつは自由人だからね。実際今はリファーちゃんの装備品的な? そんな扱いだし、とりあえず向こうにはおくってる。だからきっとリファ…