2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧
現れた妖怪は仏様のような見た目で……だけど仏様を侮辱してる。顔を尻にしき、細かく見たら天を刺した指は直角に曲がってた。つまりはそこに骨があったとするなら、ぽきっといってるわけである。天を指示してるはずの指が折れてるってことは、どういうことな…
「お父さん! このっ!」 「まて小頭! 儂が!!」 悲鳴を思わず上げてしまった小頭だったけど、すぐにここで妖怪と対峙してきた者は自分しかいないんだと、そう思いなおした。それによって小頭はその妖怪に向かっていく。そしてそれに慌てて続くおじいちゃ…
検証の結果、これは極めて聞き苦しい……音……所謂不協和音というやつだということがわかった。何かの力? 洗脳とか幻覚とか? うん、気持ち悪くなるんじゃないかな? 「うう、なんか吐きそう」 「ちょっと……これは……」 ほらね、リファーちゃんもミレナパウスさ…
「探すって、あんたの力ってそんな感じじゃない――でしょ!」 ズバーン!! と鬼女が拳を振るってそろりそろりと近寄ってた鬼の小さい版みたいな奴が消し飛んだ。残ったのは下半身と腹の一部だけ。思わず幾代は顔をそらした。ドチャっと後方に倒れるそれ。と…
亀人間……とりあえず私は彼等をそう呼称しようと思った。彼等は挨拶をしたミレナパウスさんとリファーちゃんを囲んだ。 「ちょっと……これは……」 ミレナパウスはなんかヤバい雰囲気なのを感じてる。そもそもがこんないきなり囲まれるなんて……ね。嫌な予感しか…
鬼たちはもう大人しく自分たちの順番を待ってる妖怪たちでさえ、どうやらさっさと門の向こうへと投げ入れることにしたようだ。投げ入れてしまえば、もしも途中で意識を取り戻したとしても、彼等自身では戻って来る術はない。 いや、実際門からの出入りがどう…
「えっと……」 「こんにちはー!」 「ちょっと!」 ミレナパウスさんとリファーちゃんは私がみつけた大きなエネルギーの場所に向かった。そしてそこは大きな泉だった。とても大きな……対岸が見えないほどの泉だ。二人がそこでキャッキャウフフをしたらきっとと…
この場所はカメの背中の世界である。それは当然も当然で、ここにいる生物とかはきっとそれを知らないだろう。だってそんなことを知るすべは……この世界自体にはない。それにそんな知能だってここにいる生物にはないだろう。 なにせここの命はまともな命の循環…
ミレナパウスさんとリファーちゃんは本格的にこの場所を探索し始めた。けどもちろんだけど、闇雲に探す……なんてことはしない。なにせ私が……G-01がいるのだ。だから効率的に行くのが正しい。 そこらへん、ミレナパウスさんは遠慮するけど、リファーちゃんは遠…
おばあちゃんは走り出す。ザザ、ザザー――とちょっとした崖を滑り降りて、目指すは門の前。そこで鬼たちは戦ってる。鬼たちはそのアホみたいな身体能力を持ってるから崖から大きくジャンプして妖怪たちの前に降り立ったわけだけど、育代はそんな身体能力は持…
「今の私なら大丈夫。この姿を見たらわかるでしょ?」 「確かにその姿は機敏そうじゃな……」 「そう、すっごく体が軽いのよ?」 そういって軽やかにステップを踏んで見せるおばあちゃん、というか育代。おばあちゃんの場合、その姿だけが幻覚みたいに変わって…
「お前……なのか?」 「あら、もう自分が一番好きだった時期の私を忘れたのかしら? 残念。それならもう一度、今度は忘れないように目に焼き付けておいていいですよ」 おじいちゃんは若返ってるおばあちゃんをまじまじと見てる。けどそれはしょうがないだろう…
原因は分かった。何の? と言われそうだから先に言っておこう。ミレナパウスさんが亀の力が働いてるであろう葉っぱを元に戻した件である。一応説明と助言を受けつつ、リファーちゃんも挑戦してみた結果、彼女は彼女なりの方法で同じような結果を得た……とだけ…
「落ち着きなさい小頭」 そういってポンッと小頭の頭に手を置いて優しくなでるお父さん。そんな事をされたら焦ってた心が強制的にでも落ち着いてくる。これがと父親の包容力って奴か……って小頭は思う。実際いつもはそんなに接触を許してるわけじゃない。 だ…
リファーちゃんはミレナパウスさんの指導を受けて、葉っぱを高質化してる力を取り除く実習に入った。まあ私が周囲を監視してる限り、さっきのクマのようなヤバそうな野生動物は見えない。 けど実際、この世界は亀の背中だけの世界で、それはそれは特殊だから…
もしかしたら洗脳状態の妖怪たちの状態が解除されてるかもしれない。その考えが野々野小頭の頭によぎった時、全身に悪寒が襲った。だってそれはまずい……まずいって考える。 今はまだそんなに目覚めてる妖怪は少ない。全体の一割にも満たないだろう。けど、少…
「なんと……」 私もリファーちゃんと同じようにちょっとびっくりしてた。だってこれってつまりはあれだよね? ミレナパウスさんは葉っぱに通ってたこの世界の力……この世界の法則の力を解除したんだ。 まさかここまでミレナパウスさんが成長してるとは……ちょっ…
「どうしたのおばあちゃん?」 野々野小頭はおばあちゃんのつぶやきを拾ってた。だからその疑問を口に出す。するとおばあちゃんは少し考えをまとめるように沈黙を数秒貫く。 「おい! どうなんじゃ?」 おじいちゃんがそんな風におばあちゃんをせかす。けど…
「これ自体は不死身じゃない。ですが、リファーちゃんもわかるよね? これにも力は残ってる。だから――」 ミレナパウスさんはそういってぎこちないが、腕をしなやかに動かして持ってた葉っぱを投げた。くるくると縦に回っていく葉っぱはカツン――と幹にぶつか…
「おおー、いい武器になるよこれ! もっと取ってこよう」 そういって早速葉っぱを大量に確保しようとするリファーちゃん。けどそれをミレナパウスさんが止める。 「まって、そういうことを言いたいわけじゃないの」 「ええ? いい武器になるってことじゃない…
「あははははは! あはははそんなもんなの!! もっと気合入れなさいよ!!」 とてもうれしそうな声を上げて笑ってるのは鬼女だ。彼女は楽しそうに洗脳から逃れてる妖怪たちの相手をしてた。そして対照的に鬼男はとても黙々と自身の仕事をこなしてるって感じ…
巨大な狸の置物が消えて、白い煙が山の山頂にモワモワと広がる。けどそれも風によってすぐさま拡散していく。煙がなくなって見えるのは、何事もなかったかのようにしてる妖怪たちだ。あれは実態じゃなかった? そんな風に小頭は思った。 けどあの音は本物だ…
「ん……」 ミレナパウスさんが見たことないような顔してる。渋いのか辛いのか……なんとも言えないような顔である。それを見てリファーちゃんが「吐いてもいいよ?」――とかいって周囲にぺっぺっと自分の口に含んでた実を飛ばしてる。 けど……どうやら育ちがいい…
「ンモオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」 ビリビリとあの大きな狸を中心に低く大きな声が響いた。小頭達は耳を抑えて、その声に対して耐えてた。頭が揺さぶられるような衝撃が皆を襲ってる。 「なんなの……これ……」 耳を抑えつつ、片膝をつ…
『美味しいですか?』 「うーん、まずい! 口の中ミューってなる!」 ミューがなにかは正直わかんない。渋いとかそんな感じかな? でも不味いんだ。私的には美味しい! というのかなって思ったんだけど。だって今も食べてるし。もしかしてリファーちゃんは別…
もしも……もしも大妖怪の一つでも解放されたら……と不安がってた野々野小頭だけど、鬼女の別段気にしてない態度、それに鬼男のぶれない姿……それを見てると大丈夫なのかな? と思ってくる。 (いやいや、鬼男っていつもあんなだし) それを思い出す。確かに鬼男…
「ジーゼ様、分析してもらっていいですか?」 『はい。ふむ、危険はなさそうですよ』 「だそうです」 「わーい!」 リファーちゃんが真っ二つになった果物にかぶりつく。一応糖度とかも測ってたけど、果物相当の糖度はあった。だから甘くはあるだろう。味は…
「痛い!」 ガキン……とリファーちゃんが手に取った果物に歯を立てたらそんな音がした。リファーちゃんが木々からもぎ取った果物は洋ナシのような見た目をしてる。けどその表面にはカメの甲羅の重なるような六角形の模様が現れてる。もしかしたら某漫画の○○の…
門の中へと魑魅魍魎たちがすべて消えるまで、一体どれだけかかるのか。最初よりは確かに妖怪たちの数は少なくなってる。それは間違いない。小頭たちが家に帰って一家団欒して眠らされた時間は数時間くらいで、今は深夜といわれる時間になってる。時計の針は…
そんなことよりも、サンクチュアリを探すのが先決です……と私は冷静に二人に言ってあげる。興奮してる二人だけど、そこは精神性の成熟差の差なのか、ミレナパウスさんはちゃんと私の言うことを聞いてくれる。けどリファーちゃんは私の使った力の方が興味ある…