宮殿の自身の場所（勝手に設定）した庭に体育座りして動かなくなったジゼロワン殿。それからは何回呼んでも何も反応しない。するとそっと背中を叩く感触。
「ポニ子か」
「ポニー」
その何を考えてるのかわからない顔がどこか安心感を生む。この何も警戒してない無邪気の塊のような顔が、きっと子供達には人気なのだろう。ネナンちゃんも色々と心細い中、ポニ子を心の支えにしてるらしい。それを思い出して……
「ここに居ていいのか？」
「ポニポニ」
なるほど……うんわからん。何やら励ましてくれてる気はする。だがわからない。ジゼロワン殿はポニ子のこの言葉もわかってるみたいだが、俺にはりかいできない。なにせポニしか言わないし……まあポニ子はポニ子の役割をしてる。なにせネナンちゃんは重要かもしれない子だ。その相手となると重要な事。魔王の奴もジャルバジャルで好き勝手やってる事だろう。俺も何もしない訳にいかない。まあだが、俺が忙しいのは大体ジゼロワン殿が問題を持ってくるなんだよな。三人とも一応宮殿の別々の部屋へと移されてる。G-01殿が言うには、宵を超えれば、普通に回復するらしいから、最後にジゼロワン殿が連れてきた彼女もきっと目を覚ますだろう。
白んできた空に太陽が戻ってくる。そして周囲の景色が昼間見る様な感じへとなっていく。直ぐに皆が起き始める。寝坊とかこの世界ではない。なにせ強制期に寝かされて、強制的に起きるんだからな。下働きの人達は主人達よりも早く起きて仕事を始める……なんて事も出来ないから、朝は結構自分の時間として使う人達は多いみたいだ。仕事は朝食を取ってから……みたいに区切りをつけてたりする。
でも最近はラバンさんは色々と責任やら、抱える物も増えてきてるからだろう。直ぐに仕事を始めてるようだ。今日もきっとそうだろう。俺はとりあえずジゼロワン殿が助けた人達の様子でも見に行く事にする。
最初に運ばれてきた商人の人は既にほぼ回復してる。起きたら朝の市場を見に行くといって挨拶をして外に出て行った。次に運ばれてきた容体としてはヤバかった協会の女の人も俺の魔法のかいあって既に回復してる。俺が朝から行くと迷惑かも……と思ったが、彼女は快く通してくれた。
ベッドの側の小さな椅子に腰を下ろし、朝日が彼女に降り注いでいた。薄い布の寝間着は肌を透けさせていて、はっきりかなり扇情的。でも、怪我を具合を見るにはあるいみ適してるとも言えなくもない。俺は彼女のなくなった部位のつなぎ目へと目を向ける。流石に両足の付け根とかは見れないけど、腕の方は問題なさそうにみえる。
「朝から、熱い視線ですね。やけどしてしまいそうです」
「す、すみません」
「いえ、もうしてますから……」
「え？」
なにやら彼女が呟いたが、俺が聞き逃してたら、彼女は耳を赤らめて窓の外を見て「良い天気ですね」とか言ってた。とりあえずその通りだから同意しておいた。
