「まさにその通りですよ。奴らが、この世界をこんなにした張本人たちです!」
そう言ってギャラパラと呼ばれてるこのなかでは一番偉い教会の奴が言った。まあこのくらいの罪がないと、人がここまで罪を感じることってないよね。世界を自分たちで破壊したからこそ……ここまで世界に尽くそうとしてるんだろう。
でもそれならなんで教会に従ってるのか謎ではある。だって……ね。教会ってクソじゃん。ずっと教会とともにヘメ・レペスたちがあったのなら、そのクソさだって知ってるはずだ。それなのに教会のやってることには何も言わないのか?
それともやっぱり大を救う為には小は切り捨ててもしょうがない……という感じなのかもしれない。
(まあ教会が大を救う気があるのかも疑わしいけど……)
だって教会って自分たちしか見てないじゃん。協会内部しか見てない気がする。自分たちがより上位の存在になる為に、この世界を捧げようとしてるような……さ。そんな気がするんだよね。
ヘメ・レペスたちは世界に罪の意識があるのなら、今の腐った教会から離れて、こいつらの悪事を暴露して、ちゃんとした救済の組織でも新たに立ち上げた方が良いと思うけどね。
「ヘメ・レペス……そのものたちはかつて複数あった大国と呼ばれる国の代表らしいですよ。でもこいつらは自分たちの国が逼迫してきたから、かつての神を追いやり、新たなる神を迎え入れたのです。
それによって世界はお大きく変容した。それによってどれだけの人々の命が失われたか……」
なんか悲痛な面持ちで言ってるが、そんなこと思ってもないってことがめっちゃわかる。こいつにとっては民衆なんてのは有象無象でしかないんだろう。
自分が権力を手にする為に利用する為の駒でしかない……とか思ってるのがよくわかる。まあある意味、わかりやすいから小物ではあると思う。
「かつての神は新たな神が来て結局どうなった?」
「かつての神は柱を今もしておられます。そう、ただ愚直な柱となってるのです」
「そして新たな神がこの世界を変えたのか。こんな切羽詰まった世界に」
こんな不毛の地になって、さらには化け物と時限タイマーまでついてしまってるこんな世界に望んでしたんだろうか? ということを魔王は言いたいのかもしれない。それは私も思う。
「奴らは目がくらんだのですよ。その永遠の命に……ね」
なるほど……ギャラパラは彼をみて二チャリとキモい顔をした。そしてそれに反論も何もしないヘメ・レペスと呼ばれる彼。確かにヘメ・レペスはそんなずっと昔から存在してるとすれば、人の寿命をとっくに超えてるだろう。
なるほど、それが最大のこいつらの罪なのか。でもヘメ・レペスたちの行動は矛盾してない? いや、全てのヘメ・レペスを知ってるわけじゃないからなんともだけど……この人はその永遠の命を利用してないよね? なんか矛盾がある気がするけど……私はこの世界のかつての話を聞きながら、そんなことをおもってた。