uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 424

 まずはムカデのような砂獣をかわす。そして次は棒のような砂獣をかわす。それがうまくいけばその後ろにいる蛾のような砂獣にこの拳をたたき叩き込む筈だった。でもやっぱりそんなうまくはいかない。
 まず、最初のムカデのような砂獣だ。まあ、ムカデのような砂獣は前もいたけど、今回のやつは足が全部鋭利な鎌のようになっている。顔もなんか三つあってそこだけ蟻だし。その脚めちゃくちゃに振り回してくるんだ。しかもその鎌を振り回した時に出る衝撃波が厄介。めちゃくちゃ結構遠くまで飛ぶし、無軌道なせいで読みづらい。しかも、この衝撃波の攻撃、G-01 の体に傷をつけてくる。今までの砂獣の攻撃で G-01に傷がついたことはない。でも、この砂獣の攻撃は傷がつく。無視できないじゃないか。
 
「厄介な」
 
 私はそんなふうに呟く。でも前に進むしかない。私はブースターを駆動して一気に砂塵の懐に侵入した。そして一発ーー
 
「うらぁぁぁぁ!!」
 
 ーーと腹を殴る。それによってムカデのように長い体がくの字に曲がった。でもその一発で吹き飛ぶことはない。体と体が分離することもなかった。頑丈だな。そう思いつつ、私はもう 1 発逆の拳を叩き込む。
 そしてムカデを遠くに飛ばし、その次に枯れ木のような砂中の前に立った。そいつはただカサカサと動いてるだけだけど、攻撃をすることがない。本当なら無視してもいいんだけど。でも、素早さはムカデのようなやつよりもある。
 
 だから私の動きに追従してくる。しかも一定の距離を保ってまるでディフェンスしてるかのように、私と蛾のような砂獣の間にいてそいつを守ってるような感じだ。こいつはタンクなのか? 防衛専門のやつなのかもしんない。とりあえず一発と思って拳を向けたけど、そいつの体に届く前に私の拳がはじかれる。
 私の拳というか G 01 の拳だ。それがまさか弾かれたなんて……まじで何か固い。何かにぶつかったかのような感じ。それが何かを確かめるために、私はもう一度殴る。でも、やっぱりだ。私とその砂獣の間に何か膜があるかのような感じ。
 
(こいつも厄介な)
 
 それならと思って、近くに行き拳を開いてその何かをふんづかんだ。そしてそのままぐるぐるぐるぐると回す。殴って壊せないなら、掴んで投げ捨てれば良いじゃない! ――という精神だ。
 そして棒っきれみたいな砂獣をぶん投げてさて、これで障害物はない。おかしな平衡感覚でもそこにいるやつを殴るだけだったらできる。それに常に解析を上手くG-01が調整、影響も徐々に小さくなっていってる。
 
 私は蛾のような砂獣に近づいてその拳を叩き込んだ。でもその時だ。ふっとその砂獣の体が消える――というか殴った感触もない。幻影? 私はG-01のセンサーを駆使して本体を探す。
 
「居た」
 
 そして透明になってる砂獣を見つけた。私は一気に近づいて今度こそその体を殴る。でもどうやらそれは一歩遅かったらしい。私とその蛾のような砂獣の間には棒っきれみたいな砂獣の姿があった。しかも今まで無機質で何の変哲もなかった、むしろものすごくシンプルイズベストみたいなその体から変な模様の光が発生されてる。しかもその力強い体。私がいくら殴ってもびくともしない。
 しかも背後にはムカデのような砂獣も迫ってた。こいつらしぶといな……しかもなんかG-01の小手で殴ったところ……元に戻ってるぞ。もしかしてよいのこの空間ではいくらでも再生出来るとか? ちらっと鬼をみると、奴らは何やらその手でこねこねとしてる。それが勝手に浮いて砂獣のダメージ部位にひっついてる。
 
「それか!?」
 
 私はコックピット内で誰にも知られずにそう叫んだ。