uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 481

 糸が燃える。しかも最初は赤く燃えてたと思ってたけど、オレンジになって青くなって、更に白く……ヤバいぐらいの高温になってるね。耐熱性能が上がってるからどうにかなってるが、ちょっと前なら相応のダメージをおってたかもしれない。てかこれってこの蜘蛛人間の最大攻撃だよね? これ以外にも、これ以上の攻撃があるとなると、流石に勇者や魔王でも危ないぞ。
 あの二人ならこいつがこれをやる前に殺せるだろうが、一人があの二人に対抗できる攻撃を持ってるって事が問題だと思う。それってつまり、他の教会の奴等もこれだけの攻撃力のある魔法を持ってる可能性があると言うことだ。それはなかなかに危険。
 
「流石にこれだけの高温になるとG-01の装甲もちょっとは影響受けるね」
『ですが、この程度ならまだ自動修復で見た目的には変化はないように見えるでしょう。確かに火力だけならなかなかの物ですから、この世界でこれだけの魔法を使う物が居るというのは予想外です』
 
 致命的には成り得ないが、それはG-01だからだ。私がもしもこの魔法を生身で受けたら、きっと灰も残らないのだろう。それだけの火力がある。こんなのをアズバインバカラにでも打たれた日には悲惨な状況になるだろうね。まあそれをやらせないためにも私がわざわざ出張ってきたのだ。そう……つまりは……
 
「相手が悪かったわね」
 
 私は腕を向けて今度は掴むなんて事はしなかった。私は左手の指を第一関節部分を飛ばした。その数指の数の五本だ。そして次の瞬間――
 
「がはっ!? ぐはっ!? なっなんジャッ!?」
 
 ――そう言って蜘蛛人間は地面に埋まってる。私の指の攻撃のせいだ。奴にはきっと何が起きたか分からなかったんだろう。確かに指の先で攻撃したけど、G-01の指の先はそんなに極小ってわけじゃないから、ちゃんと動体視力があれば見えるはず……ってそっか。
 
「こいつ瞼縫い付けてるじゃん」
 
 普通にこっち見て話すし、最初に掴んだとき上手く逃げ出してたから忘れてた。多分だけど、目は閉じてるけど見えてるんだとは思う。でもそれは直接の視界ではないのは目を閉じてることからも分かる。つまりは魔法的な何かで見てるんだろう。
 そしてそれでは私が放った指には気づけなかったんだろう。
 
ぐぬぬぬ……アレでも足りぬか……」
 
 そんなことを苦しそうな声で呟いてる蜘蛛人間は何かをごそごそととりだした。一体どこから? それを自分の体にたたきつける。
 
「飲むとかじゃないんだ……」
 
 なんかとてもシンプルな茶色い容器だった。割れてそれから出てきたのは真っ赤な液。
 
「傷が回復してる? 回復薬的なアイテムかな?」
 
 まあでも意味ないけどね。私は戻ってた指を再び発射する。それによって更に蜘蛛人間が砂に埋もる。更に指を回収してもう一発。
 
「ぐおぉぉぉぉぉ!」
 
 そんな気合いを入れて脱出しようとして、なにか障壁的な物が見えたけど……いかんせん意味なんて無かった。私の指はそれをいとも簡単に壊して、何回でも蜘蛛人間の体に当たる。それで動かなくなるまでそれを続けてやった。