uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 490

 とりあえず蜘蛛人間は厳重に監視をして、目が覚めたら色々と教会のことを聞くことになった。その時には私も立ち会う。なにせ蜘蛛人間を押さえるには私か勇者が必要だろう。それにアズバインバカラの何の変哲もない楔ではこいつを縛ることはでぎなさそうだし、私がお手軽にG-01の機能を使って鎖を作ってやった。
 それは何の変哲もない鎖に見える。けど素材が違う。この世界の鎖はそれこそ何の変哲も無い鉄とか、岩とかだ。特殊な奴はそれこそ教会が用意した奴だからね。それには魔法文字が刻まれてるのは確認してる。けどその意味を誰も分かってない。そんな物を協会関係者を縛るのに使えるだろうか? いや使えないよ! だって解除方法とか絶対に分かってるだろう。
 
「まあ丁度魔法って力を使ってみたかったし丁度良いね」
 
 私はG-01のマニュアルの中にある魔法項目を強化された脳の処理能力に噛ませて一気に読んだ。まあ基本的な部分だけだけどね。どうやって魔法的な力を行使するか……どうして魔法的……とかいってるのかというと。世界によって魔法の使い方ってまちまちらしい。それこそ完全に不可思議だけど今までのやり方を受け継いで使ってたりする世界もあれば、ものすごく研究を重ねて洗練化して行ってる世界もあるとか。
 
 どっちが正しいのかは正直結論はない……みたいな? 洗練化されていってる世界だと誰もが一定以上の魔法を使えてるらしい。けど、個性的な魔法というのは少なくなるみたいだ。まあそれはそうだよね。なにせ教科書があってそれを皆が参考にしてるような状態でしょ? ならその教科書を元にするから、そこから大きく外れるなんて事は無いだろうね。
 かえって口伝とかで伝えてる世界は魔法を使える人の絶対数こそ少ない物の、その魔法には同じ世界なのに、全く違う様なのが沢山あるという。不思議だね。同じ世界なのに、魔法として吐き出すと全く違うって……いや魔法として吐き出すだけじゃなく、そのプロセスまで人によって違うらしい。
 
「私がこの世界で魔法を使うには……」
 
 色々と調べて分かったけど、異世界人は別の世界では魔法は基本使えないみたいだね。いやいや魔王とか勇者とか使ってるじゃんっていいたい。けど、それば自身の力を使ってるみたいだ。魔法の力……というかその世界の力はその現地の人にしか適用されてない。それは魂を世界が把握してるかららしい。その世界の子供でないと、母親から力は借りられないのだ。
 世界と言っても、それぞれに力に違いがある。皆同じ力を共有してるわけじゃない。力に違いが無かったら、そもそも魔王や勇者の補給問題に頭を悩ませる必要も無かったからね。今や勇者はこの世界の力を取り込めるから多分だけど、魔法だってこっちのエネルギーを使えるだろう。
 
「G-01を通せば普通に使えそうだね。ええっと魔法とは……まずは力を感じる事からはじまる――と」
 
 力ね……初歩の初歩的な事をやってる自覚はある。でも大切だろう。私はとりあえずG-01に私自身に力を送らせてそれを感じてみることにした。よく考えたら私自身に力を送るって普通はしない。だって私は操縦するだけであって、力を使う必要性がなかったからだ。
 けど私自身でも魔法を使えたら、それは手数が増えるっことだからやって損はない。それにちゃんと私へと力を流す仕組みはある。いや、私とG-01は繋がってるんだから、当たり前か。私はG-01からの力の供給を受けて、自身で力を感じるって第一段階をクリアしたよ。