uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 574

魔王が抱きついてきた。一応私達のタイプは男性体と女性体だ。でもだからといってなにかドキドキするような事じゃ無い。なにせ私達は互いの命を取り合ってるのだ。まあそこまでやってるのかは謎だが……でも暴走を起こした魔王は私を倒そうとはしてたはずだ。

 けどその暴走をある程度私は止めた。けどどうやらそれは魔王の思惑通りだったらしい。暴走によって魔王の意思は一端暴走の流れに呑まれてしまってたけど、私がある程度暴走を抑制したせいで再び表に出てこれたらしい。

「放しなさい!!」

「わかってるか? 今、我らはとても深く繋がってるって事を」

「なにを……まさか!?」

 魔王が耳元で言ったことの意味を私は理解した。てか耳元で喋らないで欲しい。なんかゾクゾクする。私が感じたことが無い感覚だ。体かあるせいだろう。そんなゾクゾクしながらも、私は魔王が言ったことの意味を考えてたどり着いた。

 つまり魔王が言いたいのはこういうことだろう。

「そっちの暴走した力を無理矢理流す気ですか?」

「どうやら我らは繋がれるほどになってるらしいからな」

「それで私を破壊して、ついでにあの子のシステムまでも焼き切ろうとかおもってますか? 残念ですが、私はこの体を貰ったときにあの子とは切り離されてます。あの子の所まで私の体からはたどり着くことは出来ません」

 私と魔王の力は今近くなってる。そのせいで……というかそのおかげである程度魔王の暴走した力を止めることができた。でもそれはこっちからだけ干渉できるって事ではない。確かに魔王が言うとおりに、魔王側からこっちに介入することだって出来るわけだ。

 だがそれは理論上は……という注釈が入る。なぜなら私はそんな侵入を許すほどにバカでは無い。魔王程度の頭で考えられることを私が考えないとでも? セキュリティくらいは用意して運用するのが常識だろう。もちろんそんながっつりとしたのでは無いが、それでも脅しくらいには使えるでしょう。

「無駄ですね。私はちゃんと防壁を入ってます。ガバガバの貴方とは違うんですよ」

「ふん、我はなんだって まずはやってみる派なんだよ! それに安心しろ、殺す気なんか無い。あいつに世話になったのは確かだ。だがだからこそ! 確かめたい! 付き合ってくれよ。確かめたいんだ」

 ゾクゾクする。私は耳が弱いのかもしれない。それとも魔王の太くて芯のある声が好みなのか……思考が途切れる。そんなことを思ってたら、魔王の力が流れてきた。大量にだ。しかも暴走してる力の流れを寄越すから頭の中でアラームがけたたましく鳴り出した。

 防壁はなんかあっさりと壊された。この力馬鹿が!!