uenoutaの日記

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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません) 運命という世界線を壊せ 724

 なんかマジでネナンちゃんは鬼と対話をしてた。びっくりではあるが、こうやってG-01の分析でそれがわかったとなると、認めざる得ない。それに断片的だけど、ちゃんと会話として成立してる。

 そして、その会話から、ネナンちゃんはあの鬼を両親だと思ってるわけだ。これはいくら見た目が果てしなく変わってても、彼女があれを両親と思うわけである。いや、私なら親と自分しか知らないようなことをあの鬼のような存在が語ってきたとしよう……

 

(多分信じないと思う)

 

 −−って感じだけどそれは私の想像だからね。実際私は記憶の中で両親を亡くしたとかない。前の世界の記憶はあるが、私は死んだのかもしれないが、両親が他界した記憶はないからね。

 それにそんな絶望的な世界でもなかった。だから私的には普通にそんなのあり得ないでしょ……とか思うわけだけど、ネナンちゃんはきっとずっと両親の影を追い求めてたんだろう。そしてそれは現れた。たとえそれが前の両親とは見た目が全然違ったとしても、彼女にとっては両親だと思えるだけの説得力が、きっと会話の中にあったんだろう。

 

(でもこうなると、どうすれば?)

 

 当初の予定では、あれは君の両親じゃなく、ただの化け物……そう鬼なんだ!! とわからせる予定だった。そうやってあれが両親とは違うと納得してくれた方が、いいと思ったからだ。

 でもどうだ? 蓋を開けてみたら、なんか私まであれってもしかしてネナンちゃんの両親じゃないの? って思いつつある。だってなんか会話成立してるし……ネナンちゃんはなんか確信があるみたいな? そんな感じだしね。

 

「なんで鬼がネナンちゃんの両親の記憶を持ってるわけ?」

 

 そこだよね。鬼ってのはただ神が用意した世界を再構築するための労働力ではないのか? 私はそう思ってたんだけど……だからこそ、ただ淡々と作業をするように作られてて、そこに感情ってものは要らなかった。宵で私に対して、向かってくる鬼は私がその作業に邪魔だからだ。

 要はこっちが悪者なんだ。誰だって仕事中にちょっかいをかけてくる相手なら鬱陶しく思うだろう。邪魔者だから排除しようとしてくる……そこには別に感情とかは抜きにして、ただ単に作業効率的な意味合いがあったと思う。

 だからこそ、奴らには感情なんてものはない……と思ってたんだが……あの鬼は違うのかな? それとも……そういう演技なのか? でもそしたら何を目的にってことになる。

 

「いや、目的は明らかでは?」

 

 ネナンちゃん……彼女はこの世界では特殊だ。鬼が世界を再構成できるとするならば……ネナンちゃんの特殊性を再構成したいとか? もしかしら鬼に預けたら、ネナンちゃんのこの力がなくなったりするのだろうか?

 そんなことを考えると一瞬だけど……「あり?」とか考えちゃう。だって、ネナンちゃんの力は別格だ。この世界の人々基準で言えば別格だろう。そんな彼女はこれから普通に生きていくなんてきっと……でももしも鬼が再構成してその力を取り上げるとしたら……彼女は普通の女の子に戻れるかもしれない。

 そんな風に思ってしまったよ。