uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 737

 ネナンちゃんを再び確保した私に向かって、何やら鬼が文句を言ってる。でもその言葉は私にはわかんない。食おうとしてた奴の言葉なんて解りたいとも思わないしね。何か言い訳でも言ってるのかもしれないが…… もう騙されないよ。これ以上、ネナンちゃんを危険になんかさせない。

 私はとりあえずネナンちゃんが危なくないようにしようと思った。なのでちょっとした収納スペースに彼女を保護したよ。肩と胸の間くらいにあるスペースである。人二人くらいは入るだろう。

 大人基準だからネナンちゃんみたいな小さな子供なら余裕だ。なんでそんなスペースがあるのかって? もちろんこういう時のためである。別になくてもいい物だとは思うけど、あっても別に性能に影響なかったしね。取り敢えずそこにネナンちゃんを収納して、私は両手をフリーにする。

 

「さて、ネナンちゃんを誘い込んで何がしたかったのか……問いただしてあげるよ」

 

 実際この二体の鬼は、鬼でしかなかったわけだ。ネナンちゃんがこいつらの声を聞くことができたのも……それはネナンちゃんという存在をどうにしかしたかったから……ってことだろう。

 でもそれなら……鬼がなぜ? ってことになる。鬼はだって明側には干渉なんてしないはずだ。それこそただ世界を再構築するための存在だから。でも同時に私は鬼がこの世界の監視者というか……そんなのだとも思ってる。

 干渉はしないが、なにせ宵のたびにこの世界は鬼によって再構成されてるからね。そうなるとこの世界になにが好都合で不都合なのか……それくらい鬼はわかってる。いや、この世界にとってなのか、この世界の神にとってなのかは知らないが……この場合は鬼は神の先兵みたいな物だし、きっと神にとって……だよ。

 

「つまりはネナンちゃんは神にとって邪魔なのかな?」

 

 別に鬼に聞いてる訳じゃない。ただ私は自分の頭の中を整理してるだけだ。とりあえずはフリーになった拳で、私は鬼に重たい一撃を食らわせる。鬼とG-01ならこっちが小さいんだが……それもかなりね。豆粒……とまでは言わないがサイズ感的にいうとG-01でも鬼から見たら人形サイズだ。そのくらい鬼は大きい。だからきっとネナンちゃんなんて豆粒、人間から見たらアリンコみたいな見方をしてたと思う。

 普通はそれだけのサイズ感の違いがあったら、普通に攻撃したって意味なんてない。いくら力が強くてもサイズが違えば、規模が違うというか……そんなふうになるのだ。でもそれは普通の生物に適用したら……の話である。G-01の大きさは鬼から見たら人形サイズでも、そのエネルギー自体は鬼を上回ってる。なにせたくさんの鬼を狩ってきたらからだ。

 だからこそこの小さな拳でも通用する。その拳にエネルギー乗せて、さらには勢いをつけるために、手首のところからいくつものブースターが姿を現した。それによってさらに加速。鬼の一体の顎を私は吹き飛ばした。