「させないよ!!」
私はそう言ってこの特別な砂獣達の最後の一体へと迫る。別に他が死んでるわけでもないが、こいつが私が最後に認識した一体……と言うことだ。最後の奴は体が蛇で上半身は人間、そして頭が二つあった。
その二つの頭の内、一つがこっちを見ながら、なにやら紡いでる。なんて言ってるのかよくわかんないのはきっと奴らが話してる言葉が砂獣達が使ってる言語? だからだろう。人間にはわかりようがない言葉だ。
「おっ」
なんか私と二つ頭の砂獣の間に壁が出現した。なかなかにデカい壁だ。私はそれを叩き壊すために拳を叩き込む。けど……
「こわれない?」
まさかぶっ壊れないとは……なんという頑丈さ。私の……いやG-01の腕力で殴ったら大体の物はぶっ壊れるはずだが……そんな事を思ってると、なんか黒かった壁が赤くなってそして……
「つっ!?」
なんか壁がめっちゃ振動? したみたいな……それでG-01を弾いた。
「今の力……」
すごい力を感じた。具体的にはさっき殴ったG-01の力をそのまま感じたよ。つまりはこの壁、G-01の力を受け止めるだけの強度を持つだけじゃなく、与えられた衝撃を相手に返すっていうことができるらしい。
「なんかこいつだけ強くない?」
私は素直な感想を浮かべた。だって他の特別な砂獣達はたしかに強いが、それでもG-01と戦えるか? といえば、そうじゃなかった。でもこの二つ頭の砂獣は最初からG-01の攻撃を受け止めて、あまつさえそれを返してきた。
これはなかなかに凄いことだ。誰しもに出来ることはではない。そんな事を思ってると、壁が崩壊した。いや違う。
なんか線が入って勝手に分離した……といったほうがきっと正しい。それこそ縦横に線が入って、一つ一つが等間隔の正方形へとなったんだ。これって自然になるわけない。
きっと二つ頭の砂獣がそうしたんだろう。けど何のために? G-01の攻撃を受け止めるだけの壁だ。でもああなると、流石にG-01の攻撃を受け止めるって無理だと思う。でもきっと意味があるんだろう。
バラバラになった壁だった正方形達が一斉にこっちに向かってるくる。どうやら勝手に動く事ができるらしい。とりあえず私は向かってきた正方形の一つを掴んで、二つ頭の砂獣へと投げつけてやった。
なにせあれ以上進まれたから困るからね。