uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 953

「あれが砂獣? ――へ?」
 
 誰かがそんなことをいった。そして……そのまま、何が起きたかわからずに死んでいった。何が起きたのか。それはあの花の集合体の様な砂獣から放たれた種のせいだ。教会の奴がもってた物から出来上がったあの砂獣はどうやらそれぞれの花の中心から弾丸のようにその種を発射してる。それも一つ一つパンパン――って感じでない。いうなればドゥルルルルルルルル!! ――だ。それはまるでガトリングのよう。しかもそれがいくつも生まれた花のような場所の所かしこから放たれてるんだ。流石に身体能力がとても高いこの世界人達であっても、避けきるのはむずかしい。
 そしてその砂獣は更に死人を取り込んでその体を分岐させてもっと花を増やす。そしてもっとこ殺す……となって最悪の循環だ。
 
「くはははは!! どうだ!! これが我々の力ひゃ――」
 
 なんか叫んでた教会の奴の頭が吹き飛んだ。そのあとすぐに体もハチの巣になっていった。あの砂獣は敵味方の区別なんてない。それなのにいい気になってるから。なんとか生き残りたいと思ってる教会の奴らは複数人で結界を張ってるらしい。それにあぶれた奴らは……次々と死んでいってる。なにせ教会の奴らは自身を強化とかしてないみたいだ。一応あのロープが色々と魔法的な処理をされてて、防御力とか底上げしてるみたいだけど、それでは防げない程の威力があの花の砂獣にはある。
 
「動け! 動き続けてなんとか近づくんだ!!」
 
 軍の方ではそんな指示が飛んでる。確かに動いてたら照準は合わせにくいだろう。けどいくら強化されてるといっても彼らだって人間だ。いつまでも全速力で走り続けられるわけはない。強化されてるから全力疾走を十分くらいは続けることは出来ると思うが、にげてるだけじゃ死期を伸ばしてるだけだ。だからこそなんとか近づこうとしてる。
 けどあの花にはリロードという概念はないらしい。いつまでもいつまでも種を飛ばし続けてる。けどその時だ。ぐらっとわずかに花が揺れた。それと同時に、さらに花の側面に矢が突き刺さる。近距離戦しかできないと思われてたかもしれないが、原始的な武器の中にも弓というのがある。
 それは私が作った武器の中にもあった訳だ。けどそんなに人気なかったから、そんなにそれを使う人はいない。そもそもが遠くのものに当てる……というのがなんか皆さん苦手というか。それに剣なら攻撃力を高めやすいが、弓って手元を離れるから、威力を高めるって難しい。せいぜい弓の弦をめっちゃ強力にするくらいである。それに強力な素材で矢を作るとかだ。実際、弓部隊が使う弓は生半可な腕力では引けないようになってしまった。でも放てば音速を超えてくれる。
 それが突き刺さったんだ。いくら巨大な花でも傾くくらいはするだろう。そしてその隙を見逃さずに近接部隊が花に向かう。