uenoutaの日記

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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 35

「ここもなかなかいいかもね。かなり進んでそうだし……世界を渡る方法はまだわかんないけど……もう少しマニュアルを読み込めばそこら辺にまで辿り着けそうな気がするんだよね」
 
 私は色々とここの船のデータを得つつ、世界の広さを知る。まあ大体ここに連れてこられた人々は不幸とともにその人生を終えてるわけだけど、そういう事に目を瞑れば、私にはとても有意義だ。
 まあそれも私が脳を拡張して得られるデータの内容を知れるって事が大きい。きっと最初の頃なら、私はそれを読むことも出来なかっただろう。だってここに集まってる船は元は、すべて別の世界製である。つまりはそこに書いてある文字からなにやら違うんだ。
 
 当然だろう。その世界の中ででも文字とか文化とかきっと様々あるものだと思う。それが世界ごと違うんだから、文字くらいは全く違うだろう。なんとはなしに、私は様々な船のデータを得て、状況をしれてるが……それが出来てるのも私くらいだ。
 一緒にこうやって動いてる勇者とかミレナパウスさん、アイだって得た内容まではわかってない。だってそれを理解することができないんだから。私も私だけじゃ無理だった。
 けどG-01の技術があれば、すべてを変換してくれる。私に理解できるようにね。
 
 様々な同じような技術はある。重なり合ってる。けど、世界が違えば確立の仕方が違うし、アプローチの仕方も違う。それらは私のような凡庸なやつにはきっと思いつかないことだと思う。
 
 ここに残ってる船には様々な世界の天才たちが残した技術があるのだ。実際G-01を作った人達が一番進んだ技術を持ってたんだろう。けど、その一つだけが正解なのかと言われると……きっとそうじゃない。
 たどり着く方法はきっとたくさんある。私がそこまで行ける……なんてのは思えない。そもそも私は作り出す側ではないし。でもその知識さえあれば、どこかで役立つ場面はあるかもしれない。それにそれを有効活用できるのは私ではなく、G-01のほうかもしれない。
 だからこの様々な世界の船に残る技術というのは有意義だと思ってる。これを私に渡すためにメタリファーはここに連れてきた? いや、流石にね。そんな訳はないと思う。私の事なんかメタリファーは知らないだろうし。
 
「終わったわよ」
「ああ、了解』
 
 アイからの通信。私はそれに反応してみんなの状態を確認する。なんか上の方に行くに連れて、目玉たちが凶暴になってきてる。まるで私達をこれ以上上に行かせたくないかのように……ね。