「これは……快適ですね」
そんな風にポニ子アーマーを評価するミレナパウスさん。ここに至るまで、実際懐疑的だったんだね。結構勇者の活躍を見てたはずだけど、まあけど見てるだけと自分がやることは違うしね。
同じように動けるかはわかんない。もしもポニ子アーマーだけで、勇者に匹敵できるのなら、もうポニ子はずっとミレナパウスさんについててもらってたほうがいいかもしれない。
一応私はネナンちゃんの為に物体を生み出すことを繰り返してた。その御蔭で、付属パーツというか、人で言うところのアクセサリーを生み出すことを覚えた。そしてそれに色々と効果をつける……術式を付与することだって実はできるようになってる。
それは私自身が後から後付けとして術式を付与することもできるし、作るときにG-01へと「こういう機能のアイテム」として生み出す事もできる。実際性能的には最初から狙いの機能をG-01につけてもらったほうが良いものができる。まあけど強力な機能、便利な機能をつけるほどにエネルギーの消費量は飛躍的にあがるけどね。
けど便利なものはあったほうがいいだろうってことで、色々と収納できるシールをみんなには与えてる。それは手首の裏のところに貼ってある。普段は見えることはないし、意識することもないだろう。
だってそのシールは貼ると、その人の肌の色に馴染むようになってるからだ。「ある」ということすら気づかなくなる。でもそれだけ平べったいシールだけど、その機能はG-01が作っただけあって破格である。
そのシールは亜空間に物を転送することができる。まるでシールに吸い込まれてるように収納時は見えるが、実際はシールの中に入れてるわけじゃない。シールは亜空間を開くための鍵……と言ったところだろう。
厳密にはね。つまりは何が言いたいのかというと、一応安全策は取ってる……ということだ。ミレナパウスさんがいくつかつけてた指輪の一つ……それの中にG-01が作ったものも混ぜてもらってる。
危ないときは勝手に発動するような……そんな機能を持たせてある。けどそれだって絶対ではないからね。それを言うならポニ子アーマーだってそうだけど、実際あれがかなり有効なら、ポニ子本人がいなくてもそれを再現できるようなアイテムを作ればいいじゃん! ――ができるのがG-01の強みだ。
なので、どのくらい戦えるようになってるのか、私もちょっと楽しみではある。やっぱりなんだかんだいってもさ……ミレナパウスさんがお荷物……なのはそのとおりだからね。