とんでもない事が判明してしまいました。まさか私の詠唱をポニ子ちゃんが引き継げるなんて……中断した詠唱もどうやらポニ子ちゃんが溜めといてくれてるみたい。
どういう原理なのかはよくわかりません。けどこれは有用でしょう。私は早速、続きを詠唱をして魔法を発動して光がキラーンと走る。私の攻撃魔法ってこれくらいしか無いんですよね。
私の純粋な魔力のみの攻撃……それは上手く目玉達にあたった。一本の光の線は横になぐように私の頭上から発射されました。その範囲は私の前方80度くらいでしょうか?
それでなんとか足を止めたのは数体の目玉です。足を止めただけで、別に傷なんてない。ちょっとだけ……本当にちょっとだけその動きが止まっただけです。
「そんな……」
これほどとは……とちょっとがっくりです。この攻撃でも生身で受けたら穴ぐらいあくし、かすればその部分が灰になるくらいには酷い魔法だ。そのはずなんだけど……なぜか目玉には直撃してもちょっと動きを止める程度だった。
けどちょっとでも時間を稼げたらあとはこのポニ子アーマーで!!
「とりゃあああああああああああ!!」
私は腕を伸ばして目玉たちを打ち払う。でもやっぱり決め手に欠けるのが私の欠点。そう思ってると、ポニ子アーマーの腕で吹き飛ばされてガクガクとしてる目玉達にバシュバシュと弾丸が打ち込まれていった。
そして彼らは活動を停止する。私があれだけ苦労してるのに……この人は……
「大丈夫ですか?」
そういう感情を読み取りづらい表情のアイさん。彼女がやってきてくれた。
「ありがとうございます。私は大丈夫です」
まあほとんどポニちゃんのおかげだけど……私だけだと一体何回死んでるのかわかんないです。
「そうですか」
「えっと……アイさん? ひゃあ!?」
なんかアイさんが私の体を触ってくる。おしりとか、脇とか二の腕とか……恥ずかしい。それになんか触られた所がちょっとあったかい。
「思ってましたけど、貴方は体の使い方が悪いですね。ちゃんとストレッチをしたほうが良いですよ」
「あ、あい」
「それとポニ子にデータを渡して置きました」
「データ? ですか?」
「はい。武術のデータです」
「はい?」
なんか理解してない間に更に目玉がやってくる。すると……だ。するとなんかビシッと勝手に私の体が構えを取りました。
「え? え?」
「貴方は身体能力は高い。そういう訓練を受けてないだけです。だから強制的に学んでください」
どうやらアイさんはスパルタ気質のようだ。