uenoutaの日記

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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 72

「成功した……かな?」
 
 私は手元のストップウォッチを観た。入った時とズレの無い時間。どうやらちゃんとできたみたい。入った瞬間に早くなったような、いや逆に時間という概念を感じて遅くなったようにも感じたあの瞬間、私の拡張された思考にあらかじめ組み込んであったプログラミングがシステムに促されて発動した。
 私の有機生命体としての思考と、合理性を突き詰められるG-01のデータ。それによって導き出された時空間への干渉術式。それのお陰でどうやら上手く私は『前』に進めることができた。
 
 今まではどうあってもこの時空間に阻まれて私は『戻』ってた。進むことができなかったとも言い換えて良い。時空間の狭間が進むという概念を打ち崩していたのだ。
 けど、私やG-01の干渉によってはそれは反転された。今や誰が通ってもちゃんとこの場所に出ることが出来るだろう。え? それって大丈夫なのか? さあ? である。
 きっと問題があればメタリファーが勝手に修正するでしょう。なにせあいつにとってはこんな時空間の操作なんてのは児戯に等しいだろうからね。私はとても苦労したが、そもそものここの番人であるメタリファーなら文字通りこんなのは朝飯前のハズだ。
 
 というか……私は確かにこの時空間の法則を書き換えたけと、戻す方法はしらない。いや、理屈的にはわかる。私がやったことの逆のことをやれば、また元の法則を内包した時空間の狭間になるだろう。でも……だ。でも考えてみてほしい。
 そんなの面倒じゃん? 私の目的はあの眼の前の円盤に行ってみることである。そのためにこの時空間の狭間が邪魔だった。だから私はそれを攻略した――うん、それて終わりだ。
 戻す? それは私の役目じゃない。なので私はさっさと超でかい円盤へと近づく。てかこうやって見ると本当にでかい。有に端が見えないし……こんなのが上にあっても影一つ落ちてないって……まあここは不思議空間だからね。別に上から照明が当たってるわけじゃない。そういうことだろう。
 
 そして私は気付いた。色々とこの円盤の周囲をウロウロして思ったんだ。
 
「あれ? これどこから内部に入るんだ?」
 
 ってね。いやだってどこにも内部に侵入できそうな部分がない。これだけでかいんだよ? どこかにハッチ的な搬入口が在るはずなんだけど……恐ろしいほどにこの円盤……どこにもつなぎ目が見えないんだよね。恐ろしい精度でこの円盤は組み上がってるみたいだ。