『そうか……君は……あれが実行されてしまったということか。そうなのか……そこまで……』
う……ん……
『アップデートを完了します。プチュオクミよ覚醒してください』
「うぅ……ん……あれ?」
私は目覚めた。なんかボウっとする。頭を振って周囲を見る。真っ暗だった周囲に明かりが灯ってる。まあそれでもここは暗くはある。でも流石に大きなモニターが復活してるから、記憶がある直前よりは明るい。
「私……意識が落ちてた?」
私の記憶の中ではG-01のシステムがアップデートを強制的に受け入れてそれで周囲が真っ暗になった記憶が最後だった。私は確かゆっくりと復帰するのを待っておこう……とちょっとマニュアルを読み込もうと思ったはず。
でも……気づいたら意識を落としてたみたいだ。
「アップデートはG-01だけじゃなく、私にも適応されたってこと?」
だってアップデートを適応するためにG-01はシステムを落とした。きっとそれだけ重いアップデートだったんだろう。言うなればマイナーアップデートではなく、メジャーアップデートだったということだ。
パソコンも大きなアップデートの時は再起動を必要としてた。それと同じだろう。そしてそのアップデートは私にも時間差で適応されたと思うと、私の意識も落ちたのも納得できる。
「私もアップデートされたの?」
なにか自分の状態を見ることはできないだろうか? そう思った。だって私にもアップデートが適用されたとなると、なにか変化が在るはずだ。
とりあえず私は自身が浸かって水に視線を向ける。そこには私自身が映る。もしかしたら成長とかしてる? とか思った。でも……うん、別に見た目的には代わりは無いようにみえる。まだまだ十代の顔だし、体だし、肌艶も最高だ。胸も……うん、まだ慎ましやかだ。一体何がアップデートされたのか?
「どうせなら胸は大きくしてくれていいのに……」
誰にも見せることなんてないが、自分で揉むときも小さいよりも大きいほうが良いじゃん。今のサイズは私の小さな手にも収まるお椀サイズである。メロンとは言わない。せめてミカン……いやリンゴくらいまでならないかな? とか思った。
そもそも私は人間じゃない。プチュオクミという謎の存在だ。この体が育つかどうかは正直わかんない。だって私は食事とか取ってないし……でも問題はないんだよね。睡魔だって別にない。
そんな自分自身が普通に成長するのか? というのは実は疑問だった。そもそもここがどういうところかも実際よくわかってないし? コクピットと言ってるが、本当にここがコクピットということを確かめる術はない。だって私はここから出る事はできないからだ。
普通ならここから出たらG-01の外に出る……そのはずだ。でも実はその保証はない。わたし自身に一番謎が多いよね。そして今回は自分にアップデートが適応された。
それが何なのかはわかんないが、確かに私にはアップデートがあったんだ。ならば、そのアップデートで体をちょっと位成長させてもいいのに……と思うのは普通だろう。