私達は大量に送られてた目玉の大半を無視して、その暗い穴へと飛び込みます。一体どこに続いてるのか……それにそもそも私達が入れるのか? とか疑問は沢山ありました。
でもつべこべなんていってられない状況だったので、私は意を決して息を止めて目をつぶって飛び込みます。するとすぐにアイ様に言われました。
「戦闘中に目をつぶらない!」
「は、はい!」
私は目を開けました。すると眼下にはかなり広い空間が広がってました。自動で動く道……それによって何かが運ばれてます。それにその道は複雑で、色んな所を通る様になってるようです。
何やら水がたくさん溜まった浴槽? それに霧状の何かを噴射してるエリア? 沢山の機械が何やらガチャガチャウインウインと動いてます。するとなんだたかわからなかったものが組みあがっていきます。
そしてある程度まで行くと、どうやらここが目玉を生産してるのだと……わかりました。最終的には、出来上がった体に、ドロッとした液体の中から目玉を一個摘まんだというか、吸引した機械の腕が穴が開いてる中央にその目玉を押し込みます。
グリグリと……そして機械の腕が外れると、目玉が今度は自分で回って定位置に納まったのか、パチパチと瞬きをして完成でしょうか? ああやって目玉って出来てるんですね。
凄い効率的に作られてる感じです。その目玉たちは最後に広い場所に押し出されて、何やら順番待ちをしてます。そして天井に向かってその柔軟性にたけた脚を上に向けてくっついて……くっついて?
私はふと上を観ました。下が凄かったから、下ばっかり見てたけど、ふと上を見ると……天井? というには広すぎるその場所には無数の目玉が同じようにくっついてる。そしてその目が全部こちらをみてた。
そしてそれを私達が認識したと同時に、彼らが赤く光ります。別段色なんてついてなかったけど明るかったこの場所。でも無数の目玉の赤色の敵性体を排除するときの発見色をともらせたことで一気にこの空間が赤く染め上げられました。
「お、お二人ともたたたたた、大量の敵が……」
そんな風に報告をしようとしましたが、どうやらお二人は既に動いたみたいです。私よりも既に低い位置にいます。それに二人は明確に一点に向かってます。
それはこの部屋の中心。そこに聳える建物。どうやらそこに向かってるみたいです。
「ま、待ってくださーーい!」
私は慌てて二人をおいかけます。後ろでなんだかガチャンガチャンと嫌な音が聞こえますけど、見たくないので振り返りません。