「寿命? それは……考えた事なかったわね。確かに今の私は若返ってるから、この姿のままなら更に長く生きられそうな気はするわね。なにせ体がとても軽いもの」
やっぱり老いからくる不調の様なものは若返ってる間はないらしい。やっぱりそれを考えるとおばあちゃんの寿命が延びてる?
「けどね。いつまでもこの状態を維持できる訳じゃないのよ」
「え? そうなの?」
「ええ、若返る年代が若い程、維持できる時間は短くなるみたいね」
でも毎日訓練をすることで、力を強くしてさらにはその時間を伸ばしてきたのだ。だからおばあちゃんもそういう事だろう。若返ってるということは力を使ってるわけで、若返ってるからといって、力まで回復していく……なんてご都合なことはないらしい。若返ることに力を維持してるんだろう。
じゃあ寿命は変わらない?
「どのくらい若返りできるの?」
「この状態なら三日くらいね。幼くなると一日くらいかしら」
「えっと……その……力に覚醒してどのくらいなの?」
「そうね……夏休み前くらいだったから数週間前?」
「そうですか……」
なのにおばあちゃんは最初から……うん? と頭をひねる野々野足軽。
「えっと……おばあちゃんは最初から若返られたの?」
「そうね。すぐにできたわ……というか、寝てるときにいきなり幼くなっててびっくりしたわ」
「えっとそれからすぐに自由自在に?」
「ええ、考えたらその年代になるから便利よね。足軽?」
それはとても凄いことだとおばあちゃんは思う。だからなぜにこんなに足軽が落ち込んでるのかわからないのであった。
(なんでこんなに違うんだ? この違いはなに? あとでアースに聞いた方がいいのか?)
「大丈夫足軽?」
「ああ、うん」
「その力でどうやってそのサルを手なずけたわけ?」
「手懐けたというよりも……そうねあの時、この子たちは酷い戦いをしてたの」
ええ……なんか思ってたのと違う。