「どっ――こい――――しょおおおおおおおおおおおおおおお!!」
私は勢いをつけるために床に着地する勢いも利用することにしました。自身の右腕を左腕で支えて、勢いをつけて床を目指すと同時にグググッと右腕を引きます。けどまだ……まだ目玉は動きはしません。床についたと同時に、ようやくわずかに動き出します。
何やらブチブチという音が何処かからか聞こえる。それはポニ子アーマーからか、それかもっと内部、私の体内のなにかが切れる音でしょうか? 実際これだけの目玉を持ち上げる事ができるのか? 勿論いつもなら絶対に無理でしょう。私自身の力ではこの目玉一体を持ち上げるのだって無理だと思います。けど、今はポニ子アーマーとエネルギーの巡回で体のポテンシャルを高めてるからいけるはずです。
それでも無茶かもしれません。でも多数いる目玉を一体一体倒すなんて現実的じゃない。まとめて倒す事ができるのなら、それがいちばんのはずです。
在る一定の勢いを超えると、一気に大量の目玉たちが持ち上がっていきました。まるで超でかい魚を一本釣りしてるような……そんな光景かもしれません。私はそのまま背負投げの要領で更に勢いがついた目玉たちを地面に向けて投げ飛ばします。
この場所も破壊されるけど、私は別に配慮なんてしません。一緒にこんな場所破壊されればいいのです!! だってそれなら、これ以上目玉が生み出されることはないですから。
先に叩きつけられて、そしてその後に仲間の圧力によって下の方の目玉が潰されて連鎖的に爆発が起きます。でもそれでも全部じゃない。まだまだいます。いつの間にかやってきてた目玉の腕によって私は吹き飛ばされました。動揺とか、こいつらにはありません。
ただ、邪魔者を排除する為だめに動くだけ。
「どうですか? 私はあなた達には脅威に映りましたか?」
私は口から出る血を拭いながらそう言います。勿論、目玉たちがその言葉に返すなんて思ってません。ただちゃんと私は自身の役割ができてる……と思いたいんです。向かってくる多数の目玉たち。それを見て、思わずニヤリとしてしまいます。
「さあ、もっともっとです!!」
もっともっと私に注目してください。勇者様たちに目がいかないくらいに!! ちょっとでもよそ見したら、その瞬間に死んじゃいますよ!!