uenoutaの日記

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第五十五話Part1

「う……ん」
「ふぁーあ」
 
 モゾッとして二人がようやく起き上がろうとしてる。同時に目覚めるのはやっぱり夫婦だからなのか……そんな風に野々野小頭は思ってた。
 
「お母さん! お父さん!」
 
 そう言って二人に近寄っていく小頭。その目にはちょっと涙の後がある。
 
「あれ? なんで……父さん? 母さん?」
「ふん、ようやく目覚めたか。やっぱりお前にはこれが一番だな」
「そんなわけ無いでしょう。全く、男の子だからって雑に扱いすぎですよ」
 
 小頭のお父さんに向かっておじいちゃんは拳を見せつけてる。そしてそんなおじいちゃんに対してお小言を言ってるおばあちゃん。すると寝ぼけ眼だったお父さんがいきなり覚醒した。
 
「父さん、さっき僕の事殴った?」
「あ? まあ……ちょっと小突いた程度だぞ。本当だ」
 
 いきなり詰め寄られておじいちゃんはちょっとバツが悪そうになってる。いつもはいつだってお父さんに対しては強気というか態度がでかいおじいちゃんである。でもなんか今はお父さんに押され気味である。
 
「やっぱり……父さん!」
「おう!? いや、そんな痛かった――か?」
「ありがとう!!」
「おう? おう……?」
 
 なんかよくわかんないって感じだ。小頭のお父さんはおじいちゃんの両肩を掴んでなんかいきなりお礼をいってた。どういう事? いやきっと夢の中でなにかあったんだろうってのはわかる。本当なら夢……に小頭達は干渉しようとしてた。でもお父さんとお母さんの夢には入り込めなかったんだ。
 だからどうしようか? と思ってたとき、おじいちゃんがいきなりお父さんを打ってどなってたた。
 
『男をみせんかい!! このバカモンが!! 大黒柱じゃろう!! 家族を守るのはお前だぞ!!』
 
 ――とね。流石にそんなの聞こえないだろうって小頭は思ってた。でも……もしかして……
 
(聞こえてたのかな?)
 
 ――小頭はお父さんの反応をみてそう思った。だって……ね。でもまさかそんなことが……と思わなくもない。そんな都合よくいくものか? と。でももしかしたらそれが親子って事? 
 そんなことを思ってると――バン!! ――と音が響く。なにかと思って皆の視線がその音の発生源に向いた。それはお母さんの手だ。その手がパーに開かれて、突っ伏してるテーブルに叩きつけられてた。
 お父さんはすでに完全に目覚めてるが、お母さんはまだ顔をあげてない。目覚めてた感じはあるが……寝ぼけてる? と小頭はおもった。
 
「お母さん?」
 
 そう声をかけたとき、叩きつけた手を横薙ぎにする。そのせいでテーブルの上にあった料理と食器がドンガラガッシャーンと床に盛大に落ちた。
 
「きゃあ!?」
 
 思わずそんな声が出る野々野小頭。さり気なくかばうように鬼男が前に出る。そしてその視線は厳しい目をしてた。お母さん……がなにかおかしい。その雰囲気がこの食卓に漂ってる。