「くっそ……少しの間こっちの世界にいなかっただけで、なんか問題が積みあがってないか?」
野々野足軽は夏休みの一週間程度、田舎に帰っていて、その間世界の超能力の誕生に対応できない時があった。この世界そのものからいなくなって別の世界にまでいったほどだ。
正体をしってて、力的にも頼れるってなったら、そんな知り合いほとんどいないのだ。少なくとも人間にはいない。幼くても二人をたよるしかなかった。けど二人はよくやってくれてた。
二人のその力の特性なのか、事前に目覚めそうな力がわかるのだ。だから事前にどこからともなく聞こえてくる声として、忠告も入れていた。二人ともデフォルトで飛んでるから、移動には困らないし、どうやら二人は普通の人たちに見えてないらしく、堂々としても問題ない。だからどれだけ大胆に飛んでも誰も気づかないのだ。
流石に野々野足軽程に早く飛べるか? ってことなら無理だけど、それは二人のアドバンテージである二人という所を上手く使ってた。
野々野足軽的にはみため幼い子供の二人である。二人でフォローしあいながら……と言うのを想定してたわけだけど、それでは間に合わなかったみたいだ。けどそれでも二人は頑張った。
昼夜問わず、世界中を飛び回って沢山の掲示を与えてくれた。それに暴走した力を抑えたりもしてくれた。天使っ子と悪魔っ子の働きは何も問題なんてなかったし、よくやったと褒められるべき働きぶりだったのは確か。
野々野足軽が合流してからは、楽になるはずだった。けど……そうじゃない。
『うわー頭にいっぱい声があああああ!」
『苦しむ声が聞こえますううう」
二人もくったりとして野々野足軽の頭に倒れてる。今も二人には『声』が聞こえてるみたいだ。三人になって対処しても追いつかない。それは単純だった。そう、この世界に次々と超能力者が生まれてるのだ。
それは夏休み前よりもペース的には多くなってる気がしてる。いや確実に多くなってるだろう。どうして? いやどこまでこの超能力者の覚醒は続くのだろうか? けどそれは野々野足軽にもわからない。いやきっと誰にもわからない。