「動かないで! 動いたら……動いたら……えーと、どうしようミレお姉ちゃん!」
どうやら一応武器を突き出してはいるものの、これから先のプランはリファーちゃんにはないようだ。勢いでここまでやったけど、本気でこの泉の街の女王? 様を殺す気なんてリファーちゃんにはない。まあそうだよね。
まあリファーちゃんに人を……というか人のような存在を殺すことへの忌避感? ってのはないようだけど、無闇に命を奪う必要はないって教えてるからね。
そもそも命? って概念の理解から大変ではあったけど、とりあえず生きてる生命体は無闇に殺すなんて事はしなくなった。だがら彼女のこともリファーちゃんは本気で殺す気でその武器を突き立ててるわけじゃない。
「静かに。とりあえず貴方はそのままで。口を開かないで」
「うー!」
声を出したらだめって言われたから、リファーちゃんは唸るように返事を返す。とりあえずリファーちゃんには脅し? は向いてないとわかったからミレナパウスさんがするようだ。まあミレナパウスさんも誰かを脅す? なんて経験なさそうだけど。
なにせミレナパウスさんは見た目完全に穏やかな女の人だしね。あらあらうふふー……とまでは言わないまでも、顔の作りとかさ、やっぱりミレナパウスさんは穏やかなのだ。性格が出てるというか? やっぱりいつも厳しい顔つきをしてると、顔も次第にそういう風になっていく……とかあるじゃん。
だから基本普段から穏やかなミレナパウスさんの顔に剣呑な色なんてあるわけない。でも……必死に厳しい顔を作ってる。
「すみませんこんな事。でも……話を聞いてください。私たちはそのためにここまで来たんです」
ここに来てお願い。いや、これは脅迫ではある。だって首元には鋭利な切先が向けられてるからね。その気になったら、リファーちゃんの剣がブスッといく。いやイカないだろうけど……それを女王様も気づいてるかもしれないけど、いきなり殺されないとわかったからだろうか? それにミレナパウスさんはあくまでも丁寧に接してる。
だからこそ、話をする気になったのかもしれない。
「よかろう。話を聞こうではないか」
そんな尊大な言葉遣いで、人質になってる女王様がいった。