uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

運命という世界線を壊せ 248

 青い光が淡く、優しく輝く。でもこれはまだだ。まだ俺の思う魔法へと至ってない。これはまだ、このつぶれてるこの子をなんとか生かしてるだけだ。回復……まではまだできない。なにせ瓦礫がまだあるんだ。
 この状態で体を治したら、再びつぶれたるだけ。自分の体がつぶれる感覚を二回も味合わせるなんて……それはある種の拷問だろう。
 
 俺の世界ではそういう拷問が確かにあった。人道的ではない奴だ。なまじ回復魔法があるから、死ぬ寸前まで痛めつけて、そして回復させて、もう一度……いや何度だって繰り返す。そうやって対象の心を壊す……そういうやり方。
 
 この世界ではどうなのかわからないが……表側では魔法が意図的に普及されてないからそこまで残酷な方法はないかもだが……中央ではそう言うこともまかり通ってる気はする。ペニーニャイアンとか見てるとな……
 
 青い光が、次第に金色の輝きになっていく。けどやっぱり完全に金色になることはない。でも、力の色が変わったころから変化は現れてる。
 
 それは瓦礫達が光沢を帯びてきたことでわかる。さらに続けると、ドロッと液体へと次第になっていく。それは灰色の液体だ。
 
(完璧じゃないな)
 
 俺はやりながらそんなことを思う。だって本当ならこの液体は黄金色に輝き、それは不純なものが一切ない、特別な液体へとなる……はずだった。
 でも俺が未熟だからだろう。不完全な代物になってる。けど、このままやっていけば、この子を助けることは出来る。俺は積みあがってる瓦礫を溶かし、つぶれた体の子を助け出す。
 
 さらに回復魔法を本格的にかけて、その体を再生させた。
 
「もう大丈夫だ」
「た……すかった……の?」
 
 実感がないのだろう。それも仕方ない。なにせ半身つぶれた状態だったんだ。完璧に治ってるとは言っても、その変化をいきなり受け入れるのは心も体も時間をようする。とりあえず液体になった瓦礫をさらに魔法で変化させて布を作ってみた。
 
 この子の服はボロボロで特に下半身がつぶれてたせいでその……丸出しだからな。それは恥ずかしいだろうと思った。創成魔法で変換させたこの液体は理論上は、なんにでも使える万能の液体だ。
 もちろんそれは完璧な黄金の色に輝けば……だけど。けどただの布に変換するくらいはこれでも十分できる。
 
 俺はその子を布でくるんで抱き上げて外に出た。いちいち来た道を戻るなんてことはしない。かなりの範囲を創成魔法で変化させたからな。バランスが悪くなってる。とりあえず助けれる人たちは助けただろうことを確認して、俺は空へと出た。

UENOUTAのお散歩VLOG #1 お試しです。


UENOUTAのお散歩VLOG #1

 

 毎日の散歩にカメラ持って行って撮ってるのでそれをまとめたものです。でもこのままじゃさみしいですよね。声とか入れて雑談系にしてもいいかなって。VLOGなら一日の様子とか入れるべきなんでしょうけど、そんな映せるような部屋じゃないんですよね。

 

 だから動画に出すキャラで描いて会話劇にしますかね。色々と検討中です。

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 247

 瓦礫から出てる腕には赤い血がこびりついて、その下の方からも実は血が流れてるのが確認できる。はっきり言って、これで生きてるのか? という思いはある。体のいたるところがつぶれてると思えるが、声は確かに聞こえる。この世界で霊体みたいなのは見たことがない。なら、そういう現象が起きてる……ってことはないはず。
 はっきり言って、かなり絶望的だが、でもまだ生きてる。そして俺なら……この状態でもどうにかできる。どれだけショッキングな映像が出てきてもいいように、一応覚悟を決めて、俺は一度その手に触れる。
 
「すぐに助ける」
 
 すると弱弱しくだが、わずかだけど、その手が握られた気がした。生きる意志がある……なら大丈夫だろう。いくら助けても生きる気がない命ははかないものだ。でも生きる気持ちがあるのなら、肉体からなかなか魂は離れないものだ。
 
「流石に強引にはやれないな」
 
 俺は腕が出てる瓦礫に触れる。そして力を通して、どういう状況か内部まで見渡した。はっきり言ってそれだけでかなり悲惨な事になってるのは分かった。ほとんど下半身はつぶれてしまってる。本当にわずかな空間にこの子は収まってる状況だ。
 
 無理矢理な力のかけ方をすれば、ずれた瓦礫がこの子を押しつぶすだろう。聖剣を置いてきたのを後悔してしまう。あれがあれば、周囲だけを一瞬で切り裂き、その一瞬でさらに引き出すとかできたと思う。なにせこの程度の瓦礫なら、聖剣を使えばそれこそ抵抗なんてなく切れる。抵抗がないのなら、衝撃やら摩擦やら、そんなものはないに等しい。ただ一瞬の刹那――その重ささえ消える瞬間に、切った場所を引き抜くだけだ。
 
 人間離れした芸当だが、できる自信はある。でも今ここに聖剣はない。なら自分の力でどうにかするしかない。グズグズしてる暇はない。
 この瞬間にも、この子の生命力はどんどんと小さくなっていってる。それも無理はない。なにせ生きてるのが不思議な程の重傷だ。
 
「やってみるか」
 
 力技で解決……は万が一が怖いこの状況ではできない。だから俺は、自分の可能性と言うやつを試すことにする。魔王は高まった力を破壊やら消滅やら物騒な方に振ってるが、俺はもっと別の方向にこの高まった力をもっていこうとしてる。
 それはきっとより多くの人たちを救うことが出来ると信じてるからだ。そしてそれを確かめる絶好の機会じゃないか。
 
 俺は瓦礫に手を置き、力を高める。そしてさっきこの子の状況を把握した時よりも強く力を瓦礫に浸透させていく。もともと魔法を通すようには作られないからかなり強引に……いや、ところどころ通ったりもするから逆に慎重にもやってる。
 
 多分材質のちがいだろう。元々の素材が力を通しやすいものってのは自然界にもある。でもそういうのは通しやすいから、他の力が通りにくいところと同じように力を流してると、過剰供給で先に崩壊する。そして通りにくい奴も無理矢理力を通し過ぎると崩壊する。
 
 そんな素材がごちゃ混ぜな瓦礫だからとても大変だが……それでもやって見せる。
 
 俺は瞳を閉じて力を流す事に全神経を集中する。額の汗が頬を流れて、そして顎から落ちていく。でも行けた。この子を包んでる……どころかこの建物全体の瓦礫に自分の力を行きわたらせることが出来た。
 
「ここからだ……な」
 
 でもこれで終わりじゃない。俺は今からこの力を通した物体に干渉して、その本質を変換していく。そうして埋まってるこの子を埋まってない状態にするんだ。俺は更に複雑な事をするべく俺は自分が考えた魔法の名前を口にする。
 
「創成魔法発動」
 

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 246

 ドゴオオオオン!! という大きな音ともに、この建物の一部が崩れた。多分下の建物と接触したんだろう。そしてそれとともに、たくさんの悲鳴と、激しい振動と数えきれないほどの瓦礫の山が俺たちにも襲い掛かってくる。
 
(このまま中にいたら面倒だな)
 
 俺はそう思って全員をひとまとめにして浮かした。皆が「え?」「きゃあ!?」とか言って驚いてる。
 
「落ち着いてください。今からここから脱出します」
 
 俺はそう言って結界を自身を中心に展開する。出力は聖剣に任せとけばいいだろう。今、聖剣は俺に並走するように飛んでる。流石に見えないほど遠くに飛ばすことは出来ないが、視界が捕える範囲なら、思うがままに操れる状態だ。
 結界があれば瓦礫におびえる必要はない。俺は皆を浮かした状態で、建物にぶつかったほうとは反対側に走ってそのまま壁をぶち破る。夜空がみえ……と思ったが、上に伸びてる中央の都市構造のせいで、そんなの見えない。とことん下に優しくない都市だ。
 
 下の奴らには空さえも拝ませてくれないっていうね。まあけどそんなことを思ってる場合じゃない。このままじゃ大変な被害が出る。俺は素早く皆を安全な広場みたいなちょっと開けた場所において、建物を巻き込んで落ちていくペニーニャイアンの屋敷へと再び向かった。
 
「取りあえずこれ以上の被害を出さない」
 
 すでに大怪我を負った人とかいるかもしれない。建物がつぶれてるし、その下に埋もれてる人もいるだろう。けどまずはこれ以上被害を広げないために、俺は更に下に落ちていくペニーニャイアンの屋敷を腕の前方に展開した魔法陣から光線を出して消滅させた。聖剣は使わないのかって? あれは念のために結界維持のために置いてきた。
 
 ペニーニャイアンとかをまだねらってる奴はいるだろうしな。それに崩壊してる建物なら、簡単に壊すくらいできる。なるべく瓦礫が出ないように消滅させれたはずだ。細かいのもおちてるが、それらは拳圧で手っ取り早く遠くに吹き飛ばすことにした。
 
「よし」
 
 大体これで下に被害はいかないだろう。俺は、一番被害大きい建物へといく。そこは行きなり上からでかい建物が落ちてきたせいで、かなりの惨状となってる。
 
「即死じゃなければどうにかできるはずだ」
 
 この世界の人間は強靭だ。少なくとも、俺の元の世界の人々よりはその体のつくりが頑丈なのはわかってる。だからどうにかなると思って先に建物を処理したわけで……
 
「大丈夫ですか?」
 
 取りあえず俺は動くことにする。軽い怪我なら、心配する必要はない。俺が見るのはあくまでも生死をさまようような状態の奴だ。何人か治療をして時々瓦礫にとなった建物を掘り起こして内部にいって声をかける。すると奥の方から声が聞こえ。うめき声の様な声。
 
もしかしたら俺でないと聞こえないほどのか細い声だったかもしれない。でも確かに聞こえた。俺は無理やり道を切り開いて、進んでいく。普通なら一人でどうにかなることじゃないだろうが俺には関係ない。そしてしばらく進んでると、瓦礫から腕だけが出てた。
 小さな腕だ。子供の腕。血にまみれてだらんとしてる。
 
(遅かったか?)
 
 そう思うも、一応声をかける。すると……
 
「助け……て」
 
 そんな声が返ってきた。俺はホッと胸をなでおろし「任せろ」と宣言した。

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 245

 聖剣を引き抜くと、そこから血が……なんてことはなく、ただの虚空があった。むしろ向こう側がただ見えるだけ。
 
(なんなんだこいつ?)
 
 そんなことを思いつつ、俺は更に切りつける。聖剣の特性か、こいつの体自体はこの世界の砂漠に生えてるサボテン並みによく切れる。
 
 でもどうやらいくら切っても意味がなさそうでもあるんだよな。ダメージが通ってるように見えない。なにせこいつのエネルギー事態はかわってないからな。嫌な汗を催すプレッシャーは変化はない。最初の一撃はこの目玉も驚いてたようだが、今はそうじゃない。むしろ何も反応しないくらいだ。
 ただ俺の行動をじっと見てる。腕の所についてる目玉はいつの間にか表側と裏側二つになってた。何もしてないように見えて、実はさっきから自身のエネルギーをたたきつけてきてはいるから、聖剣を振るうたびにそれもきってはいる。だが、こいつのエネルギーの総量もかなりの物のようだ。
 
 もうちょっと踏み込みたいが……俺の足元にはこいつが狙ったペニーニャイアンがいる。まさか腕一本に目玉がついてる化け物ではないだろう。ならもう一本くらい同じような腕はあるはずだし、下手したら一本では済まないかもしれない。それにこいつがさっきからやってる自身のエネルギーによる目に見えない攻撃……これはなかなか厄介で、今のところ穴がここだけだから、すべてを防げてるが、俺が飛び出してこの穴をそのままにしてると、こっちを相手にしつつ、この化け物は残った人たちをその力の影響下に置くかもしれない。
 
(ここが絶妙な位置なんだよな)
 
 つまりこれ以上しかけることが難しいということだ。でもそれはどうやら向こうも同じらしい。なんかかたくなにこれ以上壁を壊そうとはしないし……まあ最初にちょっと広げてたけど。でもこいつなら多分壁を壊すことくらいできるはずだ。そうした方か絶対に戦いやすい。なのにそれをしないってのは、何かしらの事情がある筈。
 
(もう一度吹き飛ばすか?)
 
 聖剣の力を開放した一撃なら、一発で決められる可能性はある。でもこの化け物がなんで壁をぶっ壊さないのか気になるが……でもこのまま、悠長にやってたら、そのうちピローネが起きるかもしれないし、さらなる援軍が来ないとも限らない。そうなると厳しい。
 
 いや、まだまだいけるが、どこにこの騒動を落ち着けるのかっていう問題が……ね。あまり大事になるとラパンさんにも迷惑をかけることになる。
 
 そう思ってると何やら建物自体が揺れてるような……
 
「揺れてる?」
「今度はなんだ?」
 
 皆も感じてる。そしてどんどんと建物の揺れは大きくなっていき。ぺキバキという崩壊の音も盛大になりだした。
 
「まさか!?」
 
 俺は思い至った。その時にはすでに腕を引っこ抜いた化け物はこの建物から離れてるようだった。それと同時に、一気に浮遊感が襲い掛かってくる。
 
「落ちてるぞ!」
 
 賞金稼ぎの一人がそんなことを言った。そうだ、あいつら、この建物の建ってた土地を切り離しやがったみたいだ。中央は不思議なことに、建物が上空に立ってる都市だ。だからこそ、一度その空にある土地から切り離されると……もちろん地上に向けて真っ逆さま。でも多分これって下にある建物相当巻き込むはず……
 
(いや、奴らが気にするはずないか)
 
 それが権力者だ。奴らは俺の存在でペニーニャイアンの回収を諦めたんだろう。だから第二案を実行したというところだろう。だけど落とす程度で俺がやれるとでも思ってるのか? 取り合えず俺はペニーニャイアンとピローネを担いで、皆のもとへと戻った。

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 245

 聖剣を引き抜くと、そこから血が……なんてことはなく、ただの虚空があった。むしろ向こう側がただ見えるだけ。
 
(なんなんだこいつ?)
 
 そんなことを思いつつ、俺は更に切りつける。聖剣の特性か、こいつの体自体はこの世界の砂漠に生えてるサボテン並みによく切れる。
 
 でもどうやらいくら切っても意味がなさそうでもあるんだよな。ダメージが通ってるように見えない。なにせこいつのエネルギー事態はかわってないからな。嫌な汗を催すプレッシャーは変化はない。最初の一撃はこの目玉も驚いてたようだが、今はそうじゃない。むしろ何も反応しないくらいだ。
 ただ俺の行動をじっと見てる。腕の所についてる目玉はいつの間にか表側と裏側二つになってた。何もしてないように見えて、実はさっきから自身のエネルギーをたたきつけてきてはいるから、聖剣を振るうたびにそれもきってはいる。だが、こいつのエネルギーの総量もかなりの物のようだ。
 
 もうちょっと踏み込みたいが……俺の足元にはこいつが狙ったペニーニャイアンがいる。まさか腕一本に目玉がついてる化け物ではないだろう。ならもう一本くらい同じような腕はあるはずだし、下手したら一本では済まないかもしれない。それにこいつがさっきからやってる自身のエネルギーによる目に見えない攻撃……これはなかなか厄介で、今のところ穴がここだけだから、すべてを防げてるが、俺が飛び出してこの穴をそのままにしてると、こっちを相手にしつつ、この化け物は残った人たちをその力の影響下に置くかもしれない。
 
(ここが絶妙な位置なんだよな)
 
 つまりこれ以上しかけることが難しいということだ。でもそれはどうやら向こうも同じらしい。なんかかたくなにこれ以上壁を壊そうとはしないし……まあ最初にちょっと広げてたけど。でもこいつなら多分壁を壊すことくらいできるはずだ。そうした方か絶対に戦いやすい。なのにそれをしないってのは、何かしらの事情がある筈。
 
(もう一度吹き飛ばすか?)
 
 聖剣の力を開放した一撃なら、一発で決められる可能性はある。でもこの化け物がなんで壁をぶっ壊さないのか気になるが……でもこのまま、悠長にやってたら、そのうちピローネが起きるかもしれないし、さらなる援軍が来ないとも限らない。そうなると厳しい。
 
 いや、まだまだいけるが、どこにこの騒動を落ち着けるのかっていう問題が……ね。あまり大事になるとラパンさんにも迷惑をかけることになる。
 
 そう思ってると何やら建物自体が揺れてるような……
 
「揺れてる?」
「今度はなんだ?」
 
 皆も感じてる。そしてどんどんと建物の揺れは大きくなっていき。ぺキバキという崩壊の音も盛大になりだした。
 
「まさか!?」
 
 俺は思い至った。その時にはすでに腕を引っこ抜いた化け物はこの建物から離れてるようだった。それと同時に、一気に浮遊感が襲い掛かってくる。
 
「落ちてるぞ!」
 
 賞金稼ぎの一人がそんなことを言った。そうだ、あいつら、この建物の建ってた土地を切り離しやがったみたいだ。中央は不思議なことに、建物が上空に立ってる都市だ。だからこそ、一度その空にある土地から切り離されると……もちろん地上に向けて真っ逆さま。でも多分これって下にある建物相当巻き込むはず……
 
(いや、奴らが気にするはずないか)
 
 それが権力者だ。奴らは俺の存在でペニーニャイアンの回収を諦めたんだろう。だから第二案を実行したというところだろう。だけど落とす程度で俺がやれるとでも思ってるのか? 取り合えず俺はペニーニャイアンとピローネを担いで、皆のもとへと戻った。