2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「おいおーい、イケメン君じゃーん」 そんなことをいって、カフェのテラス席で二人でいた野々野足軽と山田奏にそんな言葉が聞こえてくる。そしてそれを聞いて、山田奏は鋭い視線をした。 「あんた……」 「おうおう、怖い顔するなよ。聞いたぜ、停学になったん…
「いったい何が……いや、あの方しかいないな」 そう、こんなことができるのはあの方『G-01』殿しかいないだろう。見えなくてもわかる。実際もうだめかと思った。なんとか黄金の鬼を倒したものの、奴が抱えたその莫大なエネルギーが暴走しだした。 そこまで計…
山田奏が停学処分になった。その衝撃はもちろんだけど、野々野足軽が通う学校ではかなりのセンセーショナルな話題としていっきに広まった。なにせ山田奏は格好いいだけじゃない。バスケ部の主将を努め、成績は優秀、教師の手伝いだって積極的にやって、内申…
「おいおーい、兄ちゃん随分モテてるじゃねーか。俺たちにもおすそ分けしてくれねーか?」 頬に十字傷があって、頭は半分髪がなく、上半身の服も下半身の服もなぜか異様にボロボロな、そんな一団が山田奏へと絡んでる。その周囲には女生徒たちが十人に満たな…
龍の願いを受け取って、私はこの世界を支えるための装置を作った。そしてまずはその装置で何をするのか。それは簡単。なんか勇者にやられた黄金の鬼がそのエネルギーを暴走させようとしてる。 「もったいない」 鬼のエネルギーと奴が奪った龍のエネルギー。…
でもネナンちゃんにはこれ以上の負担をかけたくない。それに、この龍が言ってたように、危険がある。それこそ消失とかしてしまう可能性だ。なにせ世界を支える力……エネルギーを受け入れることになる。いまだってネナンちゃんはそのエネルギーに苦しんでる。…
「まず、聞きたいんだけど、何を目的にしてるんだこれ?」 いろいろと野々野足軽はもちろんだけど、疑問はある。でもやっぱり一番大切なものって、どんな目標、目的で集まってるのかってことだ。 桶狭間忠国の言葉を信じるのなら、この『秘密結社』なる組織…
はてさて、どうしようかな。私は目を閉じて、メニューを呼び出すよ。実際、ステータス画面みたいに、目の前に現れてくれたらいいんだけど……どうやらそういう機能はなさそうだからね。とりあえず必要な機能ははっきりしてる。 そこから絞り込んでいけばいいだ…
でもネナンちゃんにはこれ以上の負担をかけたくない。それに、この龍が言ってたように、危険がある。それこそ消失とかしてしまう可能性だ。なにせ世界を支える力……エネルギーを受け入れることになる。いまだってネナンちゃんはそのエネルギーに苦しんでる。…
でもネナンちゃんにはこれ以上の負担をかけたくない。それに、この龍が言ってたように、危険がある。それこそ消失とかしてしまう可能性だ。なにせ世界を支える力……エネルギーを受け入れることになる。いまだってネナンちゃんはそのエネルギーに苦しんでる。…
「むむむ……」 野々野足軽はそううなりながら、桶狭間忠国のスマホを握ってる。今は放課後で学校の人気のない場所で今は二人っきりだ。いつもなら野々野足軽は放課後は平賀式部とラブラブできる大切な時間だ。けど、今日は習い事があるらしかった。なので彼女…
「落胆」「謙譲」「候補」「可能性」「危険」「喪失」 そんな文字が私の頭に送られてくる。ふむ……これを訳すとこうなる。 『落胆したが仕方ない。候補の存在に譲渡をしよう。だがそれは危険。可能性はあるが、喪失の可能性もある』 ――かもしれない。実際これ…
「落胆」「謙譲」「候補」「可能性」「危険」「喪失」 そんな文字が私の頭に送られてくる。ふむ……これを訳すとこうなる。 『落胆したが仕方ない。候補の存在に譲渡をしよう。だがそれは危険。可能性はあるが、喪失の可能性もある』 ――かもしれない。実際これ…
「落胆」「謙譲」「候補」「可能性」「危険」「喪失」 そんな文字が私の頭に送られてくる。ふむ……これを訳すとこうなる。 『落胆したが仕方ない。候補の存在に譲渡をしよう。だがそれは危険。可能性はあるが、喪失の可能性もある』 ――かもしれない。実際これ…
今日も今日とて、いつもの日常を野々野足軽は過ごしてる。朝起きて、平賀式部と共に学校に行って、甘酸っぱい青春を謳歌して、放課後には力の鍛錬。もちろん、学校が終わっても平賀式部とは密に連絡を取ってる。 互いにそんなに甘々な事を言い合うような性格…
「ちょっと、もっと伝わるようにしなさいよ」 はっきり言って、こんなただ言葉をぶつけられるようにしても、何を言いたいのかまったくわからない。単語から意味を推察することはできるが……でもそれって私の思い込みの可能性だってあるじゃん? それで勝手に…
(うわぁ、やりすぎたか……) 野々野足軽は桶狭間忠国の背中…………その中央部分に手を置いている。傍から見るとただそれだけだ。実際これだけ見て、桶狭間忠国の頭がぐちゃぐちゃになってるなんて思わないだろう。ぐちゃぐちゃといっても、力で脳みそを物理的に…
桶狭間忠国が恐怖に慄いてる。けど、それでも、桶狭間忠国は最後の抵抗をしてきた。最後にどうやって恐怖に打ち勝つか。それにはどんな方法があるのだろうか? 勇気? 愛……それらはきっと物語の主人公が最後にその心に残ったものがそれだったんだろう。心が…
桶狭間忠国が恐怖に慄いてる。けど、それでも、桶狭間忠国は最後の抵抗をしてきた。最後にどうやって恐怖に打ち勝つか。それにはどんな方法があるのだろうか? 勇気? 愛……それらはきっと物語の主人公が最後にその心に残ったものがそれだったんだろう。心が…
私は今生身でこの場所にいるような気がしてるが……実のところ、私は普通にG-01の機能が使えてる。もちろん今までのようにモニター越しにその情報を見てる感覚ではなくて、なんか視界や脳に直接情報が加えられてるみたいな? そんな感じだ。まあけど違和感はな…
「もうやめとけよ」 そんな言葉が桶狭間忠国の耳には入ってきた。そんな言葉を聞いて、黙ってられないのが桶狭間忠国という男だ。なにせ桶狭間忠国は目立たないようにしてるが、自分に自信がなくて、周囲にびくびくとしてるような奴じゃない。 (自分が話し…
「もうやめとけよ」 そんな言葉が桶狭間忠国の耳には入ってきた。そんな言葉を聞いて、黙ってられないのが桶狭間忠国という男だ。なにせ桶狭間忠国は目立たないようにしてるが、自分に自信がなくて、周囲にびくびくとしてるような奴じゃない。 (自分が話し…
どうやら勇者が黄金の鬼の角を切ったらしい。その強大なエネルギーの反応が消えていく……いく? いや、なんか違うね。 「どういうとこ?」 私は久しぶり、いやほんとうに久方ぶりに自身で立った間隔を味わいながら、目のまえの存在にそう伝える。私は変な空間…
地上で待ち構えてるかと思った黄金の鬼だが、なんと砂を蹴ってこっちに来る。こっちも空気を蹴って、鬼にまっすぐに向かってたからびっくりだ。鬼はあの巨体にしてはとても速い。だが捉えられない速さじゃない。 なので向かってきた拳をギリギリで避けた。で…
「腕の一本二本なんて、鬼にとっては大したことなんてない……か」 引きぢぎった鬼の腕と共に空へと投げられた自分は眼下の様子を見ながらそうつぶやいた。眼下では片腕を失った筈の黄金の鬼のその傷口にエネルギーが集まっていって、それが鬼の腕をあっという…
(わかったよ……やってみる。確かにずっと一人で隠し切るってのは辛いしな) アースが言った提案に乗ってみる事にした野々野足軽。桶狭間忠国が正直どういう反応をするのか……それはよくわからない。もしかしたら…… (化け物扱いされるかもな) (それで何か困…
聖剣が集ったエネルギーに応えるかのようにその姿を変えていく。今までも豪華で格好良かったが気品もあった聖剣である。それが更に変わるらしい。輝きが増してて、実際今はその姿をよくみることは叶わない。 でもその光が今一度、治っていく。でもそれはエネ…
(できる……のか?) (やってやりましょう。丁度、新たな体が欲しかったところです) 何だか脳内で物騒な会話をしてる野々野足軽とアース。そして側には地面に倒れたままの桶狭間忠国。一度はさっさとここから逃げようとしてた野々野足軽だが、アースの言葉…
桶狭間忠国が迫ってくる。膨らんだ腕には血管が浮き出てて、動き出したその圧力が野々野足軽を襲ってた。 (ころさ――) (ダメです!!) 野々野足軽は殺気を感じてた。それも明確な殺気だ。自分自身に向けられる明確な敵意さえただの男子高校生には珍しい物…
力が今までの限界を突破して聖剣へと集まってる。 (どういうことだ?) おかしい。何となくそんな気がする。そんな気がするが……でも納得もしてる自分もいる。不思議とこのくらい今なら出来る……と思ってるのかもしれない。その理由はよくわからないんだが。 …