2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「あの指輪は……思い出の指輪なの」 「それって山田先輩との……」 「それは違う!」 なんかバンっと机を叩いて平賀式部が立ち上がる。そして強い視線で野乃野足軽を見る。まっすぐに……何かを訴える様な瞳。力で包み込めば強い思いとかは読み取るとることが出来…
「つっ……」 なんか苦しい。息できないってことはないが、なんかめっちゃ苦しくなった。もしかしたら喘息持ちの人とかこんな感じなのかなって感じで苦しい。いや、私はその経験がないから全然わかんないんだけど……マスクしてるよりは全然苦しいよ。 (これは…
「それは……」 野乃野足軽が山田奏を平賀式部が打ったことを聞いたら、ちょっと予想外の反応だった。野乃野足軽は平賀式部だから「それがなにか?」とか「なにか問題でも?」的な反応が帰ってくる……と思ってた。けど違った。 平賀式部は流石に殴ったのは悪か…
「うぐっひぐっ……なんで……どうして……なの?」 泣いてるネナンちゃんを見てると胸が苦しくなってしまう。どうにかしないと……ってね。親心ではないが……可愛い女の子が悲しむ顔って見たくない。そんなネナンちゃんの周囲では2つの光がオロオロとしてるようにみ…
その日、とても野乃野足軽達のクラスは空気が悪かった。なぜか? それは単純な話で、いつも華を放ってる平賀式部が明らかに不機嫌だからだ。別に平賀式部はいつもニコニコしてる……なんてことはない。そんな事はまったくない。 けど平賀式部程の顔面偏差値な…
その日、とても野乃野足軽達のクラスは空気が悪かった。なぜか? それは単純な話で、いつも華を放ってる平賀式部が明らかに不機嫌だからだ。別に平賀式部はいつもニコニコしてる……なんてことはない。そんな事はまったくない。 けど平賀式部程の顔面偏差値な…
私は明と宵の間に入った。ネナンちゃんを出すことでブニブニは道を開けるかのように開いてくれた。そしてやっぱり何か拍手されてる。なんで? だけど……別にそれ以上は何かしてくるわけでもない。 それにもしかしたらこの感動の親子の再開に対して拍手万雷し…
「え?」 山田奏は頬の痛みを理解できてないのか、呆けたような声を出した。そして周囲にいる人達だってなにが起こったのかわかってない。そして真っ先に動いたのは、女子たちだった。いやそれは正しい表現ではない。正しくいうと、山田奏に恋慕を抱いてる女…
私は二つの魂を手にとってこの場を離れることにした。とりあえずこのままだといつ登場した鬼たちがこっちに向くかわかったものじゃない。分解爆発で壊れた穴はかなり大きいし、それを優先する限り鬼がこっちに来るとは思わないが……でもバグったやつがいない…
『別に何も力はないただの物体ですね』 (そういうことじゃないだろ) 野乃野足軽は求めてるものがズレてるアースにそう突っ込むよ。あれにはたしかになんの力もない。当たり前だ。けどアース的にはもったいぶって出すナニカ……は大層な力のこもった何か……的…
『別に何も力はないただの物体ですね』 (そういうことじゃないだろ) 野乃野足軽は求めてるものがズレてるアースにそう突っ込むよ。あれにはたしかになんの力もない。当たり前だ。けどアース的にはもったいぶって出すナニカ……は大層な力のこもった何か……的…
魂魄……それは簡単にいうと魂だ。そしてこの魂……なんかネナンちゃんに似てる。何が? と思うかもしれない。だって私は……というかG-01は別に生命の魂とかを見れるわけじゃない。だからこんな風に魂を直接見るのは初めてだ。ゆらゆらと空間に漂うような……そんな…
「ちょ!? ちょっと待って!!」 「はい? なんでしょう?」 慌てた山田奏がすれ違いざまの平賀式部に声をかけてようやく、明らかに彼女は反応した。そこらの女子なら山田奏に声を掛けられただけで、一週間は自慢話にするようなことであっても、平賀式部に…
どうやら鬼は私に構うよりも、さっきの分解爆発で崩壊した穴を塞ぐ方に精を出してるようだ。つまりはそれだけこの穴がやばいと言うことか? でも確かに考えてみたら、そもそもがこの宵という空間は崩壊した世界を内包してる世界であって……私の昔の知識的に考…
鬼の棒が核よりもものすごい超新星爆発のような爆発を起こした。大きな爆発の中、物質を分解させて消滅させるようなそんな爆発が連鎖的におきて、巻き込まれた存在はそれこそ塵すらも残さずに世界から消滅する……そんなレベルの爆発である。実際盾で防げるよ…
鬼の棒が核よりもものすごい超新星爆発のような爆発を起こした。大きな爆発の中、物質を分解させて消滅させるようなそんな爆発が連鎖的におきて、巻き込まれた存在はそれこそ塵すらも残さずに世界から消滅する……そんなレベルの爆発である。実際盾で防げるよ…
「お待たせ」 そんな風にイケメンが爽やかな笑顔をみせている。それに白く輝く歯は他人よりも真っ白で、そして歯並びだって一切の乱れはない。どうやらやっぱりそこそこ上流階級ともなると、歯並びにだってお金を使うらしい。 別に野乃野足軽が歯並びガタガ…
「このまま切り裂いてもいいけど――それよりも!!」 私はそう言ってうまくビームサーベルの出力を調整して、スパッといかないようにしたよ。どうしてそんな事をするのかって? それは……ね!! 「ふん!!」 私は差し込んだビームサーベルで僅かに鬼の腕が振…
「ええーと、あれは……そうですね。なんか大きかったですけど、でも暗かったし、顔までは……」 「そうだよね。いや、そうだ!」 そう言って山田奏は自身が落としたスマホを探した。そして地面に落ちてるのをみつける。どうやらスマホを取られる……とかはなかっ…
腕になった鬼が暴れまくってる。2つの棒をくるくる回して迫ってきて、まさに竜巻のよう……それにその腕自体がついてるのが棒なのだ。その軸も回ってるからね。もうぐーるぐるだよ。目が回る そしてどんどん勢いがついていくっていうね。一応ずっと分析してる…
「だいじょうぶですか?」 「君は……」 山田奏は遊具の中で揺られて目覚めた。そして目の前には見覚えがない少年がいる。そんなに自分と年が変わらなそうな……そんな少年だ。そして頭がはっきりしてきたら、さっきの光景が思い出されてガバッとおきた。 「大男…
棒を引っ張り合ってた鬼たち。そんな事をしてると、なんか不思議な事が起こった。普通そんな事をしたらどっちか力の強いほうが勝と言うか、引っ張って相手の手から奪うとかなると思う。 けど鬼だからね。鬼は同じ金型から作られてるような、コピー品だと私は…
パシャリ―― とシャッターを山田奏は切った。その際、勿論だけどシャッター音は消してるし、フラッシュだって消していた。スマホは完全に使いこなしてる今どきの若者だ。最近のスマホの画質はすごい。暗くてもちゃんとキレイに……は流石に街頭一つではならない…
「むう……」 私は叩き込んだ拳に不満を覚えるよ。なにせさっきは顎をくだけたのに、今回はそんなことにはならなかった。どうやら鬼が纏った黒いスーツというかタイツ的なその服はなかなかに防御性能が高いらしい。こっちの攻撃の衝撃がなんか一気に無くなった…
「はあはあはあ……なんだあれ?」 あれは本当に人間だったのだろうか? 公園の遊具のなかに隠れてる山田奏はそんな事を思っていた。ただちょっとコンビニに行って帰ってくるだけだったのに……なんでこんなことになってしまったのか。 「誰かに恨まれた……うう、…
彼の名前は「山田奏(やまだ そう)」後輩からは山田先輩と呼ばれ、同学年の親しい人たちはからはソウとかソウ君と呼ばれてる。まあ普通だ。彼の特徴はイケメンであることだ。身長は百八十くらいあって、長身で足も長く、そして鍛えた体をしてる。髪はふわっ…
「まさか武器まで持つとはね……」 私は目の前の鬼を見てそう呟いた。いや黒い全身を覆うスーツみたいなのを着た時もなんか違う……と思ったが、更に武器まで……そもそもが鬼は強靭だ。その肉体を傷つけられる存在ってきっとほとんどいないだろう。それだけのエネ…
結論から言うと、平賀式部と山田先輩の関係は幼馴染というよりも、昔近所に住んでた間柄で、別にそんな頻繁に遊んでた……とかいう感じではないらしい。幼馴染というと親同士が仲よくて、幼い時はいつも一緒にいたとかさ、それこそどっちかの家に入り浸ってた…
私は鬼の顎を吹き飛ばしてた。これは撃ち抜いたことへの比喩表現とかではない。事実、現実として撃ち抜いたということである。つまりは鬼の顎が無くなったのだ。まあなくなったというよりもその体から分離したというか? そういうことだ。 人間の顔の顎部分…
(がんばれギャル達!!) 野々野足軽はいつもの空き教室でそんなことを思ってた。目の前には平賀式部がいる。四時間目の時に教室を出て保健室へと行った野々野足軽と平賀式部だが、すでに保健室は出てた。なにせあの頭痛の原因は別に病気とかではなく、アー…