uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 749

「うぐっひぐっ……なんで……どうして……なの?」

 

 泣いてるネナンちゃんを見てると胸が苦しくなってしまう。どうにかしないと……ってね。親心ではないが……可愛い女の子が悲しむ顔って見たくない。そんなネナンちゃんの周囲では2つの光がオロオロとしてるようにみえる。

 きっと魂だけの両親もネナンちゃんを心配してるんだろう。それはそうだよね。一人娘を心配しない親がいるだろうか? いやいない!! と断言できる。

 

「でも、なんで意思疎通ができなくなってるんだろう?」

 

 そもそも私……いやG-01でも前の……それこそ鬼の皮を被ってたときだってこっちではそれを受信するのは難しかった。でもネナンちゃんはそれをちゃんと受信できてた。

 だから私はあの魂と更新するのは半ば諦めてた。それでもネナンちゃんなら……って安易に考えてたんだ。そこに深い理由なんてのはない。ただ『親子だから』って事を根拠にそんな風に考えてた。

 

「けど、考えてみたら何にでも根拠とか原因ってあるものだよね」

 

 それでこの状況をどう分析したら答えにたどり着けるのか……私はそれを考える。とりあえず魂とネナンちゃんをスキャンしてみる。それでも今の状況では厳しい。なにせG-01もかなりボロボロだからだ。装甲じゃなく、センサー類を修復するのを優先するか? 

 一応私は無事だけど、G-01はどうやら何よりも優先して私の安全……というか生命維持を優先してる節がある。いや節があるなんてものじゃなく、其の通りなんだけどね。

 今も私が快適にいられるようにこの場所は過ごしやすいようになってるからね。それはとてもありがたいが、いつもはエネルギーの1%くらいでそれは行われてるからいいけど、今はその1%の比重が大きくなってる。

 私に使われてるエネルギーを回せば、もうちょっと回復できるとおもう。なにせG-01には自動修復機能がある。けど十分なエネルギーを供給できてなかったら、それだけ治りだって遅くなる。とりあえず必要なところだけはさっさと直して貰わないと。

 ちょっと自分が我慢すればいいだけ……その時の私はそんな風に思ってた。だから自分の権限を持ってして、エネルギーの割り振りを変える。その時に頭に警告が出てきた。

 

『本当によろしいですか?』

 

 みたいなやつだ。「本当だな? 本当に良いんだな」ってやけに念を押してくるやつだ。けど私はそれに同意して、わたしへと回すエネルギーを減らした。