私はネナンちゃん見守りながらさらに各地の様子を映し出す。色々と不測の事態も実はあったのだ。各地に中継器とカメラを仕掛けて行ってたわけだけど……実はそれに一斉にアクセスできなくなった時があった。
何が起きたのか……それは宵が原因だったよ。宵は各地の街以外の外側の世界をリセットしてる。だから中継器とかカメラとか町の外に設置してたそういうものが巻き来れそうになっちゃったんだよね。いや、あれはビビった。
数日は無事だったんだけど……たぶん世界に発見されたのが原因だと思う。せっかく色々と情報伝達のシステムが未発達のこの世界で、自分達だけの独自の情報伝達のシステムを構築しようとしてたのにね。
まあけど今は大丈夫だ。今は何とか生き残ってるのを小さな結界で守るようになってるからね。宵に寝ずに検証した結果、ある程度の力を受け渡す事で宵の中で小結界を展開して、それを街と認識させる術を開発したのだ。
私頑張った。まあたくさんAIが小言を言ってきたけどね。実際は町というか、テントがヒントになったわけだけどね。この世界、絶対に安全な場所は町くらいしかない。
でも町と町とは離れてて、移動手段は馬というかラクダというか、何とも言えない動物を使ってたりするけど、それでも一日というか日中にたどり着けたりしない時だってある訳で、そういう時は野宿するしかない。でも知っての通り、この世界は宵には世界は崩壊して化け物が跳梁跋扈する改変される時になる。
でも協会が下ろしてる特殊なテントを使えば、安全に次の朝を迎えることが出来るのだ。要はその技術を拝借したのだ。その術式を解析して、小結界にそのテントと同じ仕組みを組み込んだ。
それで宵にも安全になったのだ。今のところ生き残ってる中継器とカメラたちは無事だからもう安全といっていいだろう。そして今はその小結界を自分……というかG-01に適用できないか……というのを研究中である。
私は自分が頭よくない事をしってる。G-01のマニュアルなんて読んでるだけで頭痛くなるレベルだ。そもそも言語わかんないし。それでも私はG-01のパイロットとして、親和性があるのか超がんばったらその知らないはずの言語がちょっとだけ読める。
そしてさらに超々頑張っていけば、ぢゃんと読み解けるのだ。だからそうやってG-01への理解を深めつつ、G-01の膨大な力と機能を使ってこの世界の魔法を解明してるのだ。
ある意味でずっとジッとしててよかったのかもしれない。動いてたら頭使うの大変だしね。私はそんなマルチタスクが上手じゃないのだ。
「色々と自動化できそうなんだけどね」
『まずはネナンのアイテム作成を自動化ですか』
「それが出来れば、そっちにリソース使う必要ないからね。一瞬でできそうだし」
ネナンちゃんの成長が著しいお陰で、毎日作る羽目になってる彼女の力の受け皿たるアクセサリーをまずは自動的に作れるように頑張ってる。
実際ラパンさんとかその関係者たちはG-01の大いなる力で簡単にやってると思ってるだろうけど、ちょっとずつこの作成だって改善してるからね。
最初はそれこそ、完全にG-01に任せて作ってたけど、そこに自分の介入する余地があることがわかって、それをしたら更に容量の受け皿がでかくできるみたいだったから今はそれをしてる。
そしてこっちが改良したその改良をほどこしたまま、更にG-01で自動化させるって逆輸入的な事を試してるのだ。
「まったく……知れば知る程にこのG-01は奥が深いよ」