四人は公園から更にいどうしてる。色々と見て回ってる彼らは何かを探してるようだ。路地を見たり、生け垣をかき分けて他人の庭を覗いたり……それは警察が見てたら確実に職質されるだろう行動だ。
「犬とか猫とか沢山いるかと思ったが……」
「野良ではない?」
「でも写真や動画の動物たちはどれもが首輪をつけてるわけではないですぞ」
そんな話を彼らはやってる。この街には不思議な行動を取る犬や猫、更にはまるで自衛隊のブルースカイのように航空ショーのように編隊を組んで飛ぶカラス……まで目撃されてる。どうやら彼らはそんなおかしな、いうなれば異常な動物たちを探してるらしい。
でも見つからない。上を見ても地上をみても、動物はどこにもいなかった。実際、都会の野良なんて動物は見ようと思って見つかるものでもないものだ。そんなに頻繁に見つかるのなら、とっくに保健所に連れて行かれてしまうだろう。
「おかしい……」
ダウジングをしてる男がそんな事をいう。彼のダウジングはさっきから左右で別々の方向を向いたりしてる。
「おかしいとは?」
「今、自分は犬・猫に絞って探してるのです。そして反応は微弱にはあります。けど、狂う。いえ、これは狂わされてる。自分のダウジングを妨害してるのです」
「そんな……」
「まさかそこまで……」
そんな風に他の面々が驚く。日もすっかり沈んでくらくなった道でそんな事を言ってる四人はおかしな奴らなのは間違いない。
「ふむ、それはやはりすでにこの街にいるなにか……は我々の存在に気づいてる……ということではないか?」
坊主が顎を撫でながらそんなことをいう。それに対して「確かに」「その可能性は高いですな」とか相槌が帰ってきた。そして四人の会話が途切れる。その時だ。
バッ――と坊主が振り返った。そしてその先には黄金色の目が光ってる。
「猫……」
「そんなさっきまで姿かたちさえも見えなかったのに……」
坊主の見つけた猫を見てダウジングしてる男はそんな馬鹿な――的な感じで見てる。けどそれだけじゃなかった。
「にゃあ」
そう言って鳴いた猫。けどそれは一声鳴くごとに重なるように増えていく。
「え?」
「なんだよ……これ」
「こんなことって……
「ちと、不味いかもしれん」
大の大人四人が冷や汗をかく。なぜなら、周囲の建物や塀の上、いたるところにその目を光らせた猫が現れていたからだ。そして猫たちは彼らを見ながら、鳴いている。