uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 885

「くっ」

 

 とりあえず私は比較的近くにいるドローンたちを急行させてる。けどその間にも一体、また一体と教会と対峙してるドローンが落ちていく。向こうはどんどんと自信をつける。ドローンが落ちていくたびに「よし!」やら「ざまあみろ!」やらそんな声が聞こえてくる。

 どうやら私達はかなり教会から恨みを買ってるらしい。それは嬉しい。なにせ狙い通りだからだ。私達を意識してくれるのはありがたいことだ。てか、奴らは既存のこの世界の人達のことなんてそんなに脅威に感じてないからね。

 私達がどう動くか、何をやってくるのか……それが一番の脅威だとおもってる。そんな私達の戦力の一旦とも思ってるドローンを倒せる事は私達に一矢報いた……とか思えることなのかもしれない。

 

(今だけ、せいぜいいい気になってなさい)

 

 私はそんな事を思いながらドローンたちを操ってる。沢山の視界を確保しつつ、それぞれに対応するようにドローンを動かしてる。残りはもう10機くらいになってしまった。少なくなったら、それだけ頭のリソースも出来るわけだから、結構生き残る事ができるようになってた。

 なんかドローンのマニュアル操作がうまくなってしまった。操作してると言っても、何かを使って……とかやってるわけじゃない。まあそれはG-01もそうなんだけど、でもあくまでもG-01は体を使ってる。けどドローンのマニュアル操作は全て脳でやってる。ドローンは勿論だけど、位置とか方向とか、同じ場所にいるわけじゃない。

 だからどのドローンも全部別々の動きをしないといけない。それに空宙にいるからさ、それも結構問題。なにせ自由に動けるのだ。けど勝手に動きまくると、ドローン同士でぶつかることになる。必死に教会の攻撃を避けると、周囲に気を使うことができなくなるじゃん。

 そうなると……ね。実際ドローンが自律的に動くときは、そんな事はありえない。なぜなら、ドローンは互いの位置を細かく把握するすような機能があるし、障害物を検知するセンサーもある。だから勝手に避け合う。

 けど今は完全マニュアルである。そんな機能よりも、私の命令のほうが優先されてるのだ。そうなると……ね。便利機能も意味なんてない。私の拡張された頭脳でさえも流石にきつい。まあ数が減れば、それだけなんとかなるが……でも分散してた攻撃が少ないドローンに集まるから大変なのは変わりないっていうね。

 

「くっ」

 

 それでも私は頑張った。はっきり言って誰かによくやった……と褒めてほしい。勿論、そんなのやってくれる人はいない。もしもここにアイが変わらずにいたら……とも思うけど、あいつは褒めるよりもきっと「こんなこともできないですか?」とか言いそうだからやっぱりいなくてよかっただろう。

 

「ザンサンシャカレを守れえええええええええ!!」

 

 砂丘の先から人影が見えた。それはもちろんだけど、アズバインバカラからここに向かってた部隊の人達。今は日が傾いたくらいになってる。宵まで後三時間くらいかな。朝一番に出発した彼だけど……でもどうやって? 流石にまだ無理だとおもってたけど……少なくとも一回宵を挟むくらいは必要だと言う計算だった。

 なのにすでに彼らはいる。どういうからくりだ?