uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中だった(ただし、でることはできません)輪廻の輪の外へ 39

 目の配置を考えるだけで一時間くらいが経ってしまった。いやーこういうの凝っちゃう派だったとは自分でも驚きだよ。

「あー疲れた」
『貴方は置いただけでしょう』

 でも肉体労働をしたのは私なのだ。確かにG-01の力なら目玉の重量なんて合ってないような物だけど……AIのせいで疲れたんだよ。

「AIは細かい」
『貴女は大ざっばすぎます。あれでは複数の目を重ねることなんてできません』
「つーん」
『何ですかそれは?』

 反抗の意志です。まあお判りいただけたと思うけど、凝ったのは私ではなくAIである。私が適当に中心に魔王と勇者を置いて、その周囲を囲むように目を配置してたら、なんか怒られた。

『そんなのではダメです!』

 と。それからは指示ばっかり出してきて、このAI出たがり過ぎじゃない? と思った。まあしぶしぶしたかったけどね。最初、私は眼球を全部魔王と勇者へと向けてて配置してた。けどAIに言わせると、それでは対角線上の目同士でしか力のやり取りは起きないという事だった。まあ何となくわかる。

 だからそれじゃあ、沢山置く意味なんてないからという事でAIが口をはさんできた。それがとても細かくてね。ちょっと座標がずれてたって、目玉は大きい。ちゃんと力の循環は出来る筈なのに、AIは機械よろしく完璧を求めたから、こんなに時間が掛かった。

 まあおかげでG-01で細かい操作ができるようになったけどね。でも二度と嫌だね。綺麗に円状に並べられたアビスの目玉。それにはそれぞれ角度がついてて、上手く全部がその視界をカバーする様になってる。まさに芸術的と言うやつだろう。そしてその中心に据える魔王と勇者の石化姿。

「これだけの目から相乗的に強まる力が二人に注がれるんだね。G-01なら大丈夫だろうけど、二人じゃ、間違ったらバーンって行きそう」
『行きそうではなく、行くでしょう。生命体には体の頑丈さにも限界がありますから』
「ふーん」

 その分、私は有利だね。なにせ私の外装はG-01である。

「まあ今の私なら全然余裕だけどね!」

 ごめんだけど、自信しかない。けどなんかそれにはAIは何も言ってくれない。ただ、微妙な空気を醸してるのはわかる。AIの癖に空気まで読むとは……スゴイ奴だ。まあけど、それで止まる私ではない。なぜならAIも可能性があるとみてるからだ。
 だから止めずに協力してくれた。今の私を止める者はいない!! 

 私は魔王と勇者の正面に置かれた目に手を置く。全ての目は繋がるように計算してある。だから一つに力を送って目を発動させればそれが全部に伝わっていく。そうなるともう止まらない。私が上手く調整して意志を乗せて、二人の体が爆散しないギリギリを攻めないといけない。

「行くよ!!」

 ボシュ!! 一瞬にして上限を突破した力が二人の体を吹き飛ばした。

「のおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

 あまりの結果に叫ばずにはいられない。

転生したらロボットの中だった(ただし、でることはできません)輪廻の輪の外へ 38

 私は二つの目を合わせ鏡の様に向かい合わせる。とりあえずその内側に自分が……具体的にはG-01だけど……が入る。
 
「感じる……感じるよ」
 
 今の私はアビスの力を操る術を理解してるといっていい。しかもこの目と目が合わさっただけの力には方向性なんかない。ただ純粋な力である。私はこれの何倍も難しい力に合わせてきたのだ。最初の時はただなんか暖かいな~位しかわからなかった。けど今の私は違う。
 バージョンで言うと大型アップデートを挟んだ前と後くらいの違いである。
 
「そう、今までの私とは違うのだよ! 私とは!!」
 
 私はそう言って高笑いをする。軽い軽い。実際目よりも私のほうがでかいし、八割方目の視界を覆ってる訳だけど、力の循環はちゃんとしてる。だからどんどんと力が高まってるのがわかる。このままではそのうちこの力に耐えきれなくなって、アビスの目玉は崩壊する。
 けどそれをさせないために私が間に入ってるのだ。上手く私が緩衝材となることで、目には一定の力だけを渡していく。そしてどんどんと私へと力が溜まっていく。
 
「これってG-01が爆発するってことないよね?」
 
 それだけが心配である。だって目玉は吹き飛んでた。それがG-01で起きないといえるだろうか? でもAIがこう言ってくれる。
 
『その心配はありません。G-01のエネルギー貯蔵量ルドワの環の法則を組み込んでます』
「……なるほど!」
 
 ルドワの環が何かはしらないが、おそらくめちゃくちゃ蓄えられるということなんだろう。そういうことにしとく。まあけど、ある程度調整したら問題ないと判断できる訳だし、止めないとね。止める事までできたら、これもう、私はアビスの力を掌握したと同等ではないだろうか? 自分の才能が恐ろしい。
 
「さて、もういいかな?」
 
 私は何だか、お腹いっぱいになった気がする。もしかしてエネルギーが私の食事? 出したままのお腹をさする。別段膨れてるわけじゃない。寧ろ肌触り良すぎる位にスベスベだ。きっと異性とかなら舐めたくなる程のお腹だと思う。
 まあみせる事ってないんだろうけど。だってなんか私の全てってここで完結しそうなんだよね? 生理現象とかどうなるかわかんないけど、G-01は私がここだけで生きていける様に出来てる気がする。それにAIが外には出れない的な事を言ってたしね。
 エネルギーが私の食事でもおかしくない。まあそもそも食べものってエネルギーが形を成してるだけだけど。
 
「むむ……」
 
 私はお腹もいっぱいに成ったし、力に干渉してプツンと二つの目玉の循環を途切れさせる。すると二つの目玉は大人しくなった。よしよし、完璧だね。 
 
「では本命行きますか!」
『そうですね』
「今度は泊めないだ?」
『止める必要性を感じません』
 
 どうやらAIからのお墨付きももらったみたい。ようやく二人の復活の時だ。

RE.ステージドリームデイズ 今更観た!! 

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 去年の夏アニメだったかな? そのときは全然観てなかったんですけど、今更になって見始めてみたらとても面白かったです。昨今多いアイドルアニメですけど、とても王道をやってて、それにステージは手書き作画! まあ自分はそこまでCGに嫌悪感ないんですけどね。

 最近はCGの進化凄いし、プリチャン大好きで毎週観てますからね。それにラブライブ!形式なら、作画とCGのいいとこ取り出来ていいじゃんって思ってます。

 

 でもこれは手書きにこだわった作品でした。それに主人公チームだけじゃなく、対戦相手のライバルチームも手書き! そこまでやるかって感じですね。

 

 話の流れは本校で挫折した主人公が、分校の方に転校してきて、そこでアイドル目指す女の子と出会って、再びアイドルを目指す物語です。まさに王道中の王道ですね。最初はメイン六人の加入の話です。

 これも当然の流れですね。そして後半は大会編です。話の合間の適度なギャグも面白かったし、なにより自分的にはみい先輩が可愛くて好きだったです。

 金髪のロリッ子ですね。語尾が『みい』です。これだからアニメは特徴的な語尾で安易なキャラ付けを……とか思う人も居るでしょうけど、そこはプリパラで鍛えられたから全然大丈夫でした。

 

 『プリ』を乗り越えたら大抵の語尾は許せますね。まあでもみい先輩はとても良い子なのです。みいみい言ってるけど嫌いにならないでください。

 

 とりあえず綺麗に終わったから二期とかはないだろうけど、あったらとても嬉しい作品です。

転生したらロボットの中だった(ただし、でることはできません)輪廻の輪の外へ 36

『お帰りなさい』
「ただいま……」

 AIが挨拶してきた。こんなこと初めてじゃないだろうか? 一体どういう気持ちで……ってAIに気持ちなんてないか。あるのは計算という打算のみ。AIのやることには意味がある。だからこの挨拶にだって意味はちゃんとあるはずだ。

 だって今までだって私は魔王の過去や勇者の過去へと言って戻ってきてる。そのときにAIが『ただいま』っていったか……というと言ってない。そう言ってないのだ。けど今回は『ただいま』といってくれた。その違いは一体……

「いたた……」

 考えると頭痛が……過去視の中で転がった影響がリアルにも出てる。

「何考えてたっけ?」

 頭痛のせいで大切な事が埋もれた気がする。AIが何たらだったような? いやそれよりもそうだ!

「ちょっと、なんか過去を更に過去に戻そうとしたら邪魔されたんだけど!? くっそ魔王め! 相当恥ずかしいことをあれ、隠してるよ!」

 私はそうAIに伝える。だって普通あそこまでする!? 絶対にかなり恥ずかしい事があるはずだ。

『それをどうしてもみたいと?』
「そうね」
『人には見られたくないこともあると思いませんか?』
「けしかけたのってそっちじゃん」

 私に出来ると教えたのはAIである。そのAIが今更止めとけば――とかいってもね。まあ言わんとしてる事はわかる。そもそも私たちってまだ知り合ったばかりだ。こういう内面に踏み込む事ってもっと深く関係性を築いてからとかのほうがきっといいんだろう。
 でもどうせ、魔王にはわからないし……

『今、魔王が過去視の中で止めたと言いませんでか?』
「確かに……でも魔王は無意識かもしれないよ? あまりの黒歴史に自然と反応してるだけかも……』
『生まれる前から黒歴史を生成できるとは凄いですね』
「魔王って存在が黒歴史じゃん」

 もしも自分が魔王という存在になってたら……なってたらどうなんだろう。実際この魔王にはなりたいと思わない。だって生まれた時からハードモードだよ? 野生児路線一直線だよ? それならまだ、現状のほうがいいよね。
 G-01の中は案外快適だ。寒くも暑くもないしね。いつも半身浴してる感じだし、それなりに気に入ってる。けど不安もある。だってまだ生理現象とかきてないからわからないし、食事だって……そういえば腹減らないな私? 私、人の形をしてるけど、変な存在らしいからね……でも食事出来ないってなると寂しいと思う。まだわからないけど。
 そういえば魔王はまっずそうな生肉を昔は頬張ってたんだよね。あれはイヤだね。

「それで、どうしたらいいかな?」

 とりあえずそれを聞くことにした。だって思いつく事はやったんだよ? 私は私に出来る努力をしたのだ。だからご褒美ちょうだい。

転生したらロボットの中だった(ただし、でることはできません)輪廻の輪の外へ 35

『覗くな……』
「え?」
 
 いきなり辺りが真っ暗になる。巻き戻しの映像のように線が走るとかなるかと思ったが、そんなことすっ飛ばして、過去視自体が止まったみたいに周囲が真っ暗になった。それに聞こえた声はいくつもの声が重なったように聞こえてた。
 
 なに? 怖いんですけど? いきなりのホラー展開か? 
 
(落ち着け私、私はアビスの力に合わせられてる。だから今のは私にいったんじゃきっとない。そう、これは過去視なんだから今のはきっと過去の魔王にいったはずだ。誰もが自分に興味津々なんて、そんなの自意識過剰ってものだよ)
『覗くな……覗くな……覗くな!!』
「きゃ!? な……に?」
 
 てかこれってやっぱり私にいってない? そんなことある? だって……これは魔王の過去の筈じゃないの? それなのに……なんか私に向かって生ぬるい風が吹いている。それはどんどん強くなって、踏ん張ってないと、飛ばされそうだ。てか停止したよね? 巻き戻ししたよね? なんで私に向かって風が吹いてくるのよ! 
 
「そんなにみせたくないっての!? それなら意地でも見てやるわよ!」
 
 私の意地にも火がついちゃったよ。こんな事するから、きっと相当な秘密があるんでしょう。その魔王の秘密、私が暴いてやる! 
 
「づう……ううう」
 
 私は一生懸命踏ん張る。けど……どうやら私の体は相当に貧弱みたいだ。まあもやしの様に細いしね。病的……というまでじゃないと思うが、私の線は相当細い。
 
「うう……このままじゃ飛ばされる」
 
 きっと魔王はこの過去視の中から私は追い出そうとしてるんだろう。石になってるのに、そこまでしてってなると気になってしょうがないじゃん。でもこのままじゃ、強風に飛ばされてしまう。
 
「なんで……こんな場所で風なんて……ん? 場所……そう……だ」
 
 私はここが現実でない事を思い出した。つまりこれ幻覚みたいな物じゃないの? 本当に風が吹いてる訳じゃなく、私にそういう風に認識させてるに過ぎない代物だ。それを私が風が吹いてるって認めてしまってるから、風が吹いてるって事が成立してしまってる……んだと思う。
 
「つまり……本当は風なんて起きてない!!」
 
 私は力一杯そう宣言した。
 
「ふぎゃああああああああああ!?」
 
 更に一層強まった風に遂に私はゴロゴロと転がるしかなくなった。一体何故に!? 私の推論は正しい筈なのに!! 目を回してると、どんどんと声は小さくなっていく。そしていつの間にか私は現実へと戻っていた。
 
「うう~、頭がグワングワンする……」
 

あけおめ!

#少女 2020 あけおめ - uenoutaのイラスト - pixiv

 

 遅くなりましたけど、2020年もよろしくです。本当はもっと正月っぽい絵を描いてたんですけどね。晴れ着は面倒すぎて止めました!! まあ春が漂うかんじでこれもいいかなって。

 今回は塗りとか色々と本とか見てやってみました。今年はもっと漫画とかもあげたいです。線画は早くなってるんですけどね。塗りが定まらなくて、時間かかってしまうから、それをどうにか出来れば……もっとバンバンあげられるんですけどね。

 頑張ります!

蜘蛛ですが、何か? 12巻 読んだ!

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 前巻はユリウス君の話、まさに全編ユリウスで低評価連発されてましたけど、まあ自分的にはそこまで悪くはなかったですよ。勿論『本編にするな』って主張もわかりますけどね。

 そして前巻に引き続き、今回もユリウス君なかなかに活躍してますね。けど今回は戦争を主軸に、それぞれの陣営の人物に焦点を当てた構成になってます。まあそれは良いですよ。

 それぞれの考え方とか生き様が、戦争という舞台でそれぞれ輝いてましたし。なかなかによかったと思います。

 書籍版はネットの方とはかなり変わってしまってるんで、そこそこ変わってる所もやっぱりありましたね。ワルドとか一瞬生き残るの? とか思いましたし。

 ネット版ではもっとあっさりした戦争でしたけど、一巻使ったから、フェルミナちゃんとか出てきて、何やってたとかあったのはよかったです。

 

 けど自分には一つ不安がありますね。今回でなんか吸血っ子の学園編がさらっと流された気がしてならない。せっかくエチエチな所そこしかないのに! これじゃあ今や吸血っ子が散らしたのかどうか判断できないじゃん。

 誘惑はしてたらしいけど……モヤモヤですね。学園編やるのかな? きっとやらない感じのような気がします。そこだけ残念でした。