uenoutaの日記

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転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 288

 俺は王宮から飛び出てちょっと下の協会へといく。一応ちゃんと協会の建物ほうが王宮よりは下に作られてる。これは結構いがいだった。だってあの協会だよ? いや、協会だぞ? 王宮でも自分たちの上にあることを許さないのではないかと思ってた。
 まあ実質的には協会が上なんだけどな。協会の総本山は真っ白な建物だ。王宮とは違ってなんかそこらへんに白い布がなびいてる。よく見ると、そのすべての布に力が通ってるのがわかる。俺は魔法で空中に静止してとりあえず全体を把握することにした。
 
「昨日はよく見てる暇はなかったからな」
 
 昨夜はまっすぐに王宮に入ることを優先したからな。何かがなびいてるのはわかってたが、まさかそのすべてにこうやって力が通ってるとは……どんな力が発動してるのかは正直わからない。なにせこの世界の魔法は協会が牛耳ってるからな。
 外にほとんど情報がない。民間に出回ってるのなんて、一部の魔法アイテムだけだし。自身で一から発動できる魔法なんて協会関係者しかしらない。
 
(やっぱり世界が違うからか、よくわからないな)
(ある程度ならわかりますよマイロード)
(そっか、お前はこの世界の存在だからな)
 
 俺の中にいるノアがそういってくる。こいつのおかげで、この世界の力を変換することにできるようになったし、ある程度の知識はノアも持ってるからな。
 
 俺の視界を通してなのか、ノアは「ふむふむ」とか言ってる。
 
(おそらくは結界の構築に、侵入者の探知。それに各種探知魔法が発動してるとみていいでしょう)
「なるほどな」
 
 まあ予想してた通りではある。何かを行うとしたら、そこら辺だろうしな。でもこれって本当にただ普通に見るぶんには白い布がなびいてるだけだからな。
 魔法の感覚がないとただの白い布をなびかせて清潔感でも出してるのかと思うしかない。本当はこの布一つ一つに魔法的な役割があるなんて、きっとこの世界の人たちでは発想できないだろう。
 
「本当に知識を独占するってのは大きいことだな」
 
 知らなければ、対策だって建てようと思えないんだからな。世界は違うが、俺には魔法という発想があるから、気づけたことだし。この世界の一般の人々は魔法とはちょっと便利な道具でしかなくて、こんな風に使われてるなんてきっと思ってもない。
 
(どうしますマイロード。踏みつぶしましすか?)
「そんな事をやったらばれるだろう。きっと、異常が出たときに反応する魔法だってあるはずだ」
 
 細かくわかれば、色々と無効化できるかもしれないが、流石にノアも全ての魔法を読み取ることができるわけじゃない。  だから流石に下手にあれに手を出すのは……な。
 
(ですがマイロード。マイロードの魔法でカモフラージュするとしても、それが完璧に作用してるとはわからないのでは? なにせ魔法が根本的に違うのですから)
「それは確かに」
 
 俺の使う魔法とこの世界の魔法は違う。それは決定的だ。だから俺的には完璧にばれてないようにしたと思っても、何か力の違いの違和感とかに何かが反応する……ってことは考えられる。まあ流石にそんなに可能性高くないだろうが。
 それにきっと異世界の力に反応するような魔法をもとからつけてるなんてことは流石にないだろうし、俺の存在で急遽つけるとなっても、それがうまく作動する保証はないはず。
 
「とりあえず一回試してみるか」
 
 俺はそういって手のひらに小さな魔力をためて弱い光にしてみた。