uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 443

「うげっ」
 
 思わずそんな声が出た。なんとか新型サソリ型砂獣バージョン2はやり過ごしたが、なんか私に……というかG-01にとりついてる棒っきれみたいな砂獣バージョン2がさっきまでとりつくだけだったのに今は何か……その……ね。足をカサカサとし出してるんだよ!! いや私的には何か影響がある訳じゃ……
 
「ひい!? ゾクゾクする!!」
 
 いやいや影響メッチャあった。こいつの棒のようなその脚が動いてるとさ、背中がゾクゾクとするよ。なんか大胆に足を動かしながらも、実はその先端が微振動してない? 
 
「あ、でもこれって慣れると気持ちいいかも?」
 
 最初はゾクゾクとして鳥肌立ちそうだと思ったけど、慣れてみると……うん逆に背中側をかいてれてる感じがするね。私はお風呂なんてG-01のこのコックピットに生まれてこの方入ったことなんかない。けど私は汚れなんてのは感じてない。ただ自分だけしかいないから関係ない……とかじゃ勿論ない。
 私だって女の子だ。そこら辺は気にするし、かすかに残るこうなる前の記憶的には毎日お風呂に入るくらいにはお風呂好きだった気がするからね。
 こうなってからは全然気にしてなかったけど……私が臭いなんて事はきっとない。だって毎日一応ミストみたいなのは浴びてるからね。それが洗浄の役割をしてるらしい。でもそれだけだ。ゴシゴシされたことはない。AIはそんな必要なんてありません――って言うけど、気持ち的にはこうやってゴシゴシされるのなかなか気持ちいい。まあ、それをしてるのが棒っきれみたいな砂獣って事だけ除けば……だけどね。まあけど微振動も相まってなかなか――
 
「ん? なんか熱くない?」
 
 めっちゃ棒っきれみたいな砂獣が頑張って私の背中……というかG-01の背中をかいてるらしく、どんどんと背中が熱くなってきた気がする。てか気のせいじゃない。熱い熱い! 
 
「ちょっ!? もう良いから離れなさいよ!!」
 
 そう思って暴れるけど、いかんせん角を持ってるから両腕が塞がってるからなかなか困る。なにせこの棒っきれみたいな砂獣は私の腕の上から覆い被さってるからね。
 
「こうなったらこいつも目からビームで……」
 
 棒っきれみたいな砂獣は防御力に特化してる。その堅さはバージョン2に成って更に磨かれた。でも……同じミスをこいつはしてる。それは腹を見せてるって事……ん?
 
「あれ? こいつ腹側もなんかテッカテカじゃない?」
『いえ、そちらは背中側ですよ』
「んな!?」
 
 なんと新型になった棒っきれみたいな砂獣は関節の可動域が上がってるのか、背中側から組み付くことが可能になってた。くっ、それでも目からビームなら!! 私はそう思って棒っきれみたいな砂獣に向かって目からビームを放つ。