「「「「うわあああああ!!」」」
いきなり現れた……というか、周囲にあったお備えが光と共に無くなって、その代わりに人形的な何かが現れたことで、周囲にいた子供達がなんか目をキラキラさせている。
「なになにこれえ!?」
「なんか出てきたぁぁぁ!!」
そんな感じで子供達がとても興奮してる。いきなり光と共に出てきた謎の存在なんだかけど、子供特有の好奇心が勝ってそこに恐怖心的な感情は無いらしい。やっぱり私……というかG-01がなにかをやったとわかってるからなのかも。皆私が味方だと思ってるからね。
実際の所、味方なのかどうか……確かに今はアズバインバカラに協力してるけど、それは結構たまたまというか? そんな感じだからね。
『ふう……なかなかですね。及第点を与えましょう』
「それはどうも」
なんでこのAIはこんなにも偉そうなのか……謎である。私がG-01の乗り手なんだからもっと私も尊重しなさいよ。
「うおおおお! 動いたぞ!?」
「なんでなんでなんで?」
新たにできたAIの体の周りをぐるぐると回ってる子供達。でもさらに驚くことになりそうだね。なぜなら、今はまだそのボディをそのまま見せてるけど、その状態ではいないよね。なにせ魔王も勇者も自分のかつての姿を写してる。それなら……
(でもよく考えたらAIはどんな姿をするんだろうか?)
こいつにはかつての姿……なんてものは無い。なにせAIだからだ。でも流石にこのままの状態だと、目立ちまくる。なにせのっぺらぼうで銀色の体をむき出しにした人形だからね。このままじゃあ浮きまくりだよ。けどもしかしたらAIならそんなことは気にしないかもしれない。そんな気もする。
『さて、大体この体の状態は把握はしました。外装の変化をしていきます』
「見た目を外装って言うのなんか違うくね?」
そんな私の言葉は完全に無視である。それからAIの体の上下に魔方陣が浮かぶ。そしてそれが何回か上下入れ替わりながら動くと、その体が変わっていく。そしてその体には柔らかそうな肉体が見えてきて、それは最初裸だった。
でも一緒にその魔方陣の動きが遅くなっていくと、ちゃんと服も見えてきた。まあそれでもなんか体にぴっちりくっついた黒いスーツで青い筋が入ってて、それが胸が変な魔方陣的な感じに開いた部分に集約してる……感じのデザインしてる。
まさかそれ……自分でデザインしたんだろうか? 中二病が入ってるわよ。そして肝心の見た目は言うと、二十歳かその上下くらいの見た目の美少女と美女の境目くらいの見た目してる。綺麗な肌に金糸の髪。深い紫の瞳にナイスなボディしてる。うん、私よりも良い体してるのがなんかむかつく。
なに? 当てつけ? 当てつけか? その可能性があるね。なにせあのAI、性格悪いからね。