uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 666

『食われる……とは比喩ですか? 物理的にですか?』

「それって意味有る? どっちにしてもこれを手に取った人はまともな最後は迎えないってことなら同じじゃない?」

『確かに……そうですね』

 

 どうにかしてこの石の封印がされてる武器たちを開放して沢山の人達に渡したいと思ってた。そうすることでこの武器を使って砂獣に対抗できるのなら、そいつらを英雄に仕立て上げることが出来るって考えたからだ。

 なんでもかんでも私や勇者とかに頼り切ってるのはどうかと思うからね。現地の人達でどうにか出来るのならそうしたほうが絶対にいい。そうしないとおんぶに抱っこの癖がついたりするかもしれない。

 それこそ今回は私たちのお陰でどうにかなったとしても、続いてくと悪って出でくるものだと思う。その時、私達は居ないだろう。そうなった時、ここの世界の人たちは立ち向かえるのか……それを考えたら、ちゃんと現地の人達で解決させた方が良いんだよね。

 まあけど、世界のバランス的に現地の人たちではどうにもできない感じになってるのも確かではある。

 

(それも教会のせいって気がしないでもないけど……)

 

 これまで波を防いだことは一度もなかったらしい。けどちゃんと教会がこの世界の人たちに肩入れしてたなら……そんなことはなかったような気がしなくもない。だって教会は想像以上に色々と持ってる。こうやって波を起こせるし……危険そうだけど、これだけの大量の武器だって……

 

『とりあえずこの呪いの武器……どうにかできないか考えてみましょう』

「お願いね。私は魔法はいじるなんてことはできないから」

 

 裏ヌメリアさんは表ヌメリアさんを抑えてくれてるだけでいい。既に契約の半分位を進めちゃってるヌメリアさんは1番この武器の近くにいて危ない人になってるからね。もしかしたらヌメリアさんならこの武器の侵食にも耐えられるかもしれないけどね。

 なにせヌメリアさんには都市核がある。それも2つ。この武器が契約したものの命を喰らうのだとすれば、ヌメリアさんの命はその都市核となる。となると、食いきれるのか? っていうね。まあでもヌメリアさんは別に戦いに出たいわけじゃないからね。本契約までさせちゃうと武器が一つ使えなくなる。

 実際この武器が使えるか……今はだいぶ怪しいけどね。まさかの呪いの武器……このままでは絶対に渡すことはできない。いやもしかしたら全部説明した上でも、この街を……自分たちが生まれたこのサーザインシャインインラを守るためにそれでもこの武器を手に取る……という者たちは居るかもしれない。

 てもそれはいたとしても少数だろう。今頑張ってる軍の奴ら少しだけ……だと思う。でももしもリスクなく大きな力が手に入るとなると、話は変わってくる。砂獣に恨みをつのらせてるこの世界の人達だ。サーザインシャインインラの人たちは他の街とかよりは恵まれてたから、もしかしたらそこまで悲劇にさらされてないかも知れないが、砂獣を恨む心はこの世界人たちの共通認識だと思う。

 それに今立ち上がらなければ、自分たちの故郷はなくなるんだ。リスクがなくなれば、いや多少くらいにリスクが下げれれば、立ち上がる人はいるかもしれない。

 

『この武器使ったら死にますけど使ってください!』

 

 は流石に……ね。名乗り出づらい。いくら故郷のためとはいえ……ね。