どうやらこの『仮現減界の法則』とやらは、完璧に私が作り上げた法則……というかシステムな訳じゃないらしい。色々と難しい言葉が多くて、分かり辛いが……多分だけどもとから土台はあったらしい。
それを私が鬼のエネルギーを奪う過程でやってきたことで確立されたみたいな? それによってちゃんとしたシステムとしてG-01へと登録されたみたいだ。きっとどっかの天才がこの『仮現減界の法則』とやらを提唱してたんでは無いだろうか?
実際全く理解できてないが、簡単に言うとしたらやってることの通り、世界の根幹である7つの種類のエネルギーを効率よくユグドラシルシステムを通して変換するってことだ。
この世界……いやG-01のデータによると、すべての世界は基本的な7つのエネルギーによって成り立ってる――らしい。そしてそれはかなり隔絶してる。その7つのエネルギーに共通項はない。
そんなエネルギーが混ざりぶつかり合い、そして惹かれ合う魂とかによって世界は成り立ってる。全く違う7つのエネルギー。それは一つの世界に留まる分には関わり合うこともなく、そして知ることも無いことだ。大抵の人や存在はその世界で一生を終えるだろうから、こんなのは関係ないだろう。
でも世界を飛び出した人々はある程度いるわけで、そういう人達がこういう事実を明らかにした。そしてさらなる世界の謎を解明しようと色々とする中で、この隔絶してる世界のエネルギーというのは厄介だったと言うわけだ。
なにせ世界によって全くもって違うエネルギーが基本となってできてる。そうなると共通項なんてのは無いわけで……寧ろ、全く違うエネルギーというのは違う世界の人達にとってはいうなれば『毒』になる。なにせ全く違うのだ。
言う成ればそれは水の様な見た目をしてる透明な液体だけど、体に取ってはそれは水ではない何かなのだ。そんなのをいきなり取り込んだらどうなるのか? 答えは簡単だろう。
体は拒絶反応を起こす。そうして……末路は想像のとおりだろう。だから世界のエネルギーをどうにかする……って考えは普通に誰もが考えることだ。けどきっととりあえず防ぐことをこのG-01を作った人たちはかんがえたんではな無いだろうか? 防ぐだけなら、それこそそこまで難しくはない。けどそれではジリ貧である。
なにせエネルギーとは常に有限だ。無限のエネルギーを生成できれば良いんだろうが……それはどうやらG-01でも実現はしてない。もしかしたらこの『仮現減界の法則』と同じように、理論だけはG-01に組み込まれてるかもしれない。
それを探してみてもいいかも……もしかしたらそのうち『無限エネルギー』を生み出せるようになるかも……それは夢がある。
まあつまりは先の先人たち……どうにかして世界のどのエネルギーも使えるようにしないと行けなかった……そこで考え出されたのが、このユグドラシルシステムの根幹にある部分みたいな? そんな風に書かれてる。
実際、ユグドラシルシステムで今までちゃんと動けてたのはエネルギーを変換できてたからだ。でもこの法則が出来上がったなら……その効率は飛躍的に……いや爆発的に上がったといえる。
「これはもうちょっと鬼を頂いても良いのでは?」
なにせ一気に私は鬼のエネルギーを取り込む事ができるようになってしまった。それならば、もうちょっと保険としてもらっておいてもいいよね?