uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 757

「これで……よし!」

 

 私は鬼のエネルギーを変換して取り込むプログラムを書き込んでいった。まあ実際、プログラムなんて私は書けない。だからこれまでの工程をただG-01が覚えてくれただけではある。

 私が「そうして」と思えば、勝手にそうしてくれるのである。便利。でもこれで私の頭の処理能力を駆使しなくても、G-01だけでできるようになった。それに……だ。これはきっとこれから沢山の世界を回る度に役に立つだろう。どの世界にもこういう鬼のような……いや鬼ほどでじゃなくても、強力な存在って奴はいるだろう。それにそういう奴から力を奪うことができれば、G-01をどの世界でも効率的に強化できる。G-01を強化できるってことは、私自身を強化してるってことだ。

 それはとても大切なことだろう。

 

「なんか満たされていく様な……気持ちいい」

 

 鬼のエネルギーを得てるからだろうか? いや、でも今までも鬼のエネルギーは得てた。角を奪ってその力を取り込んでたわけだしね。でもその度にこんな気持だったか? というとそうではない。たしかに腹は膨れる感覚はあったけどね。基本私は口から食事を取る――ってことをやってない。

 栄養は繋がってる部分から多分送られてきてる。だから食事をするって事はない。体が汚れないように定期的にミストが噴射するし、排泄物もあんまりないが、生きてる限りどうしても出てしまうものはその都度、その部分に添えられるからね。

 まあ私はここから動くことが出来ないから、至れり尽くせりなのはそうであってもらわないと困るんだけど。でもそこそこ長くここにいるが、この感覚は初めてかもしれない。

 たしかに強敵に勝ったり、それこそ戦いのさなかにワクワクしたり……そんな感覚は何度もある。でもそういう気持ちよさではない。なんて言ったら良いのか難しい部分だけど……勝利の余韻というよりも、満たされた感覚なのだ。

 そう思ってるとなんか視界に文字が表示された。

 

『この機体に新たな機能が追加されました』

「今のがそうってこと?」

 

 この満たされた感覚は私自身に新たな力が生まれたから? いやG-01に……なんだけど。私とG-01はその名の通り一心同体。だからG-01の新たな機能が追加されたのなら、それは私の力と同義。だからだろうか? けど……

 

「同じ様な機能はあったよね?」

 

 これははっきり言って汎用性はあるけど、私がやったのはあくまで鬼に対しての効率的なエネルギー搾取な工程である。それを新たな機能……といって良いのか? もしかしたら私が与えたのはきっかけで、足りなかったピースを揃えただけ……なのかもしれない。

 

「なんか名前付いてるし……ええっと『仮現減界の法則』……ん?」

 

 大層な名前がついてた。なんだこれ?