uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 755

「よし……」

 

 私はそう言って見つけた機能を使ってみることにした。私は常に頭のリソースを使ってマニュアルをよんでる。なにせG-01のマニュアルはとても膨大だ。はっきり言って人の一生を使ってもこれって読めないんでは? って量がある。それにその文字もおかしい。普通には読めないからね。

 だから頭をめっちゃ使う。G-01の何が嫌いってこのマニュアルが一番嫌いと言えるだろう。けど、これには必要な情報が沢山あるからね。読まない訳にはいかないっていうね。

 この弱ってる状態でこのマニュアルを読み進めるってなかなかに地獄ではあった。けどなかなかに有用そうな事ができそうだ。これには今までの蓄積が大切みたいだけど、これまで私は何度か鬼とは戦闘して、そのデータもある。いけるかもしれない。

 私は姿を隠して、音をさせないようにしつつ、更には存在を隠すように力を抑える。そして鬼へと近づいていく。

 

「どれにするか……」

 

 私は鬼を選別するよ。まあ実際、鬼は全部同じみたいな感じなんだから、どれにしたって同じではある。でもその中でも後続の奴を選びたい。鬼は分解爆発が残した穴を埋めている。

 何かを穴の中におとしていってる。そしてその為に鬼は行儀よく列をなしてる。そしてその何かを穴に落とすと、なんか鬼は消える。そして後続に現れるっていうね……けどすぐに現れるわけじゃない。列が進むその瞬間まで現れない。つまりはどうやら列が延々と続いてるわけじゃなく、ちゃんと列の上限? は決まってるみたいだ。

 なので最後尾はある。その最後尾の奴が最後尾でありえてるその時に、私は行動に移ることにした。穴に落として消えて鬼が進む、その僅かな間が勝負だ。私は近づいて、鬼に向かってG-01から管を伸ばした。鬼にとってはその管なんて爪楊枝みたいなサイズ感だろう。プスッと刺さったとしても、反応なんて……

 

(反応するな! 反応するな!!)

 

 私はそんな願いを込めて刺す。すると一瞬ピクッと鬼が反応したように見えた。けど、それだけだ。

 

「よし……」

 

 鬼はこっちを気にしてない。これなら……予定通りに行けるかもしれない。たしかに鬼は強いし、外からの衝撃では鬼の角を手に入れるのはなかなかに骨が折れる。なら……ならどうするか。戦闘もせずに、鬼のエネルギーを丸々自分のものにする……そんな欲張りセットみたいな方法が……実はあった。

 そう、こうやって静かに……そして直接的に鬼のエネルギーをG-01へと吸収するっていう荒業である。