uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1062

「鬼がどうして……それにネナンちゃんの言葉……どう思います?」
 
 自分はアイにそう質問した。なにせなかなかに受け入れることが難しいことだからだ。いきなり現れた鬼。どうして鬼が現れたのか……それはたまたま……とかじゃなかったみたいだ。ある意味でそれはこの扉の化け物の自業自得……といえる。
 
 どういうことか……それはあの黒い光線だ。あれをこいつは無差別に放った。地面へ向けただけじゃなく、空の方にも向けてた。なんの意味もないと思って自分は空の方へと向かうの黒い光線は放置した。
 だって守るべきはこの世界だからだ。そして世界は大地……と自分とかは思ってる。けどどうやら違うのかもしれない。世界この世界を形作ってる全ての範囲……それをもって世界なのかもしれない。
 考えればわかる。だって大地にだって、人が……いや人だけじゃなく生命が生きていけない場所というのはある。猛毒が沸いてたり……いやそんな極端じゃなくていいだろう。つまりは水だ。そして食うものがないところでは命は育つことはない。当然だ。生きていけなんだから。
 
 じゃあ、その生きていくことに必要な水や食料はどうやって生まれるのか? 大地からニョキニョキとはぐくまれるのか? そういう風にも思えるが……そうじゃない。色々とプロセスというのはある。それは大地に雨が降ってそれが地面にたまって川とかになる……とかのプロセス。
 それには大地だけじゃない。空だって必要だ。だから空も世界……といえる。けど神が近い世界なら、プロセスを省いて神が与えてくれたりする。この世界だってそうだ。神が近い……いや近いようで遠いかもしれないが、砂だけの大地なのに、最低限生きれてるのは神がそれを提供するように世界にしてるからだ。
 ありえない所から水が湧いてきたり、 時々思い出したようにどこからともなく晴れのまま雨が降ってくる。この世界には曇りなんてそうそうない。そんな世界だ。ただ時限爆弾を刻むだけの世界。
 だからこそ、空の果ては世界との隔たりだった。てかそれを自分たちは聞いてたはずだ。G-01殿から。この世界は崩壊してそして毎夜再生されてる。そんな場所に包まれてる。明と宵を繰り返してる世界。
 そう……つまりはあの扉の化け物の黒い光線はそんな隔たりを破壊して、この世界の内側に再生する役割をもった鬼を落とした……ということだ。
 
「どうでも……いいですよ。サンクチュアリとは世界にとって……特別です。なんだって起こりえる。
 だからきっと世界があの子に……答えた……それだけでしょ」
 
 そういって彼女はクスっと笑う。サンクチュアリ――それだけで説明なんて不要らしい。。特別な存在。なら……あり得るらしい。
 ネナンちゃんの声に世界が……神が答えたのかもしれない。思いがけない助っ人……けどこのチャンスを見逃す手はない。