uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1097

 ネナンちゃんは宣言した。明確な怒り。そして彼女は両手を組んでこういった。
 
「お願いします。私が特別だというのなら、力を貸してください。私の大切な人たちを守るために」
「つっ!? ネナン!」
 
 手を伸ばすアイ。いきなり彼女はネナンちゃんから発せられる……とは違うかもしれないが、彼女から溢れ出てきた力によって弾き飛ばされた。けどその手を伸ばしてどうにかもう一度……としてるようだ。
 
 アイはドライなやつだと思ってたけど、ネナンちゃんのことは可愛がってたからね。母性でも生まれたか? 私はそんなアイをとりあえず回収する。
 
『やめなさい。邪魔になるわよ』
「これは覚醒……ですか?」
『そうね。ネナンちゃんが明確に望んだ。だからこそ、この世界はそれに、応えようとしてる』
 
 私はアイの言葉にそう返す。これまでネナンちゃんは理由もわからず、そして言われたからその力を使ってたに過ぎない。けど彼女は今、自分自身でその力を使おうとしてる。そして望む力はメタリファーにも負けない程に……それこそこの世界を守れるだけの力をネナンちゃんは今、求めてる。
 
 ならばそれに応えるには世界は半端な力を彼女に与えるなんてできない。世界でたった一人……特別な存在であるサンクチュアリであるネナンちゃんが明確な意思を持ってその力を求めてるのだ。
 ならば世界は応える。応えようとする。彼女へと多大なる力が満ちていく。それをまずいと思ったんだろう。メタリファーが出した小さな手たち。それがアズバインバカラやジャルバジャルから引いてネナンちゃんへと向かう。私もアイも勇者もそれをとりあえず迎撃する。
 後ろから来るのはネナンちゃんも困るだろうから、アズバインバカラとかから引き返してきたのは私達が受け持った。
 
 とりあえずアイと勇者にもG-01が解析した結果を共有してそれにも対応できるようにした。そんな中、ネナンちゃんは正面の手を真正面から受け止めてた。彼女の力が、あの無数の小さな手の侵攻を抑えてる。
 そして次第に彼女の力が安定してくる。溢れ出てきてた力が形を保っていき、流れ出す分をネナンちゃんの周囲にとどまらせてる。そしてネナンちゃんを包み込み……それはついにその姿を表した。
 
『ぷぅぅぅぅにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!』
 
 そんな大きな咆哮と共にネナンちゃんを包み込むその力の姿……それは明らかに『プニ子』の見た目をしてた。