uenoutaの日記

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転生したらロボットの中だった(ただし出ることはできません) 運命という世界線を壊せ 174

 中央はとても複雑だ。というか複雑怪奇だった。ルールをわかってないとまともに進めない。時々、道が動いてるときがある。空中にある道が、信号? というもので、道が繋がれたり、別の道につながったしてる。一応道案内のためのどの道がどこにつながってるってのが書いてあるが、土地勘がない俺達にはそれを見てもわからない。だって別に個人宅がそんなところに乗ってるわけない。乗ってるのはそれこそ誰もがしってる、王城行きとかそんなのだ。まあなんとなく、王城の周囲がきっと偉い奴らが住んでる場所だろうってとこで、そっち方面を目指してる。
 
 中央協会って書かれた道もあるから、そっちとどっちか正直迷った。だってこれまでの協会関係者を見た限り、あいつら聖職者の革を被った金の亡者だろ。いや、権力の亡者と言ってもいいけどね。ならその周りにもさぞや立派な立地になってることだろう。どっちも金持ちエリアなのか……どっちが上なのか……普通に考えたら、俺的には城のあるほうが……と思うが、ローワイヤさん的には、協会関係者の方が色々と持ってる……らしい。そこまで……どうやらそこまで協会は強い権力を持ってる。
 
 でも確かにそれはそうなのかもしれない。だって、協会の奴らは宵に動くすべを持ってた。あれだけで、邪魔な奴らラクラク殺し放題だ。宵には誰もが眠るっていう固定概念がこの世界にはあるし、疑われることもないだろう。ちなみにローワイヤさんにはその事は言ってない。下手したら敵対するかもしれないからな。一応なんとなく、彼女が持ってる協会の情報それとなくは聞いてはいる。それだけでも結構な収穫はあったとラパンさんは言っていた。
 けど、ローワイヤさんは協会の教えは絶対だと信じてる側なんだよな。協会が腐敗してる事はしってるようだけど……そんな彼女だからこそ、もしかしたら捨てられた……のかも? 協会を今動かしてる奴らになんて、そもそも教義への尊敬なんてないと思うんだ。ただ、それを利用してる側が牛耳ってるはず。だからローワイヤさんは流石に裏側までは関わってない気がする。まあローワイヤさんも大概だよ? でも、それは今までの環境のせいでもあると思う。なにせ聞いたところ、神託の巫女というのは、生まれたときから、そういう存在として育てられるらしい。つまりは、彼女がこんなふうに偉くて特別だと当たり前に思って、平民には何をしてもいいとか言ってるのも、全ては協会の教えなのだ。
 
 一応協会の教えでは協会は全ての人を救うのが目的だって言ってるらしい。なのにその救う対象の人たちに酷い事をするのはいいのかっていう矛盾をローワイヤさんに聞いた事があった。でもその答えは――
 
「酷い? なんのことですか? これは懲罰であって、これによって彼らの罪は浄化されてるんですよ? だからありがたいと思ってるはずです」
 
 ――とかだった。これが洗脳という脅威の成果……似たような事は俺の世界でもあった。でもそいつらが国の中枢にまで入り込んでるってのはなかなかない。でもこの世界は、ほぼ協会という組織に掌握されてる。そう考えた方がいい。