台座を動かすことはどうやら不可能らしい。でも都市核は動かすことができる。台座はそもそもが都市核専用で、元からそこにあった……歴史書ではその台座に神から贈られた物体……つまりは都市核を収めたことでこの世界ははじまった……とまでされている。
そしてそこからなんか教会の者たちが頑張って残りの都市核を台座の元にいって収めていった……的なことが神話として伝わってる。事実、そこが街になってたんだよね。
つまりはずっとそこから動いたことはなかった。そしてそうしたのは、つまりは神だということだ。これは意味がない……なんてことはないのでは？
でも……だよ？ でも、もしもそうだとしたら、どうしようもないってのがあるよね。だってすでに半数以上の街は土の中である。実際のところは、砂の中でもきっと台座はあるだろう。街じたいが結構そのまま砂の中にあるというのは確認してる。だから台座だって無事だろう。
それに……だ。ジャルバジャルの例もあるように、砂の中の台座に都市核を戻せば街は再び砂の外に出てくる。台座に意味があるのなら、教会側だって、都市核を砂獣から取り返したら回収するんじゃなく、そのまま台座に戻すんでは？ という疑問がある。
奴らは都市核を回収してる。台座に戻さずにね。気づいてない？ それとも私の穿った見方なのか……でも……私は分析した昔の書物と、そして今までドローンたちによって調べてきたこの世界の地理を映し出して思う。
今残ってる街は少なすぎて、これだけでは何の意味が？ と思うが、なくなったすべての街を加えると、見えてくるものがある。もちろんこれはいろいろな情報からの推測の位置だ。完全にあってるかはわかんない。けど、私はG-01の分析能力を高く評価してる。てか疑ってない。なのでこれはきっと99パーセントはあってるだろう。
そしてこうやってなくなった街とかも表示してみると……きれいなんだよね。
「綺麗に中央を中心として配置してある」
果たしてこれに意味がない……なんて言える。？ それに……だよ。空の扉。あれはよく見たら今表示してる位置関係と同じような模様がある。しかも……である。その模様の主張してる部分が街のシンボルだ。つまりは……だよ、あの模様と私が表示してるこの推測のかつての街の位置関係は完全に一致してるのである。
「シンボルだけが光ってるのは、もしかして街は復活したわけじゃないから？ それとも台座に都市核を置けば、あのシンボルをつなぐ模様部分も光るのかも……」
その可能性は高いと思う。
