「まあでも……すでに粗方都市核は取り終えちゃったよね」
G-01と聖騎士たちの都市核の取り合いはここ数週間でほぼ終わってるといっていい。なので、G-01にどうやってさっきのカエルを接触させるのか……
「だがどうする? どうやってこれをあの人形へと近づけるのだ?」
(まあそうだよね)
やっぱりその話をするよね。ごめんね筒抜けで。別に耳をふさいでてもいい。だって脅威……なんて思ってないからだ。けどそこまで気を使う必要なんてないだろう。だって私たちは敵だ。だからこそ、遠慮なんて必要ない。てかここまでのこのこと――
ザザザ
――むむ、なんか映像が途切れてしまった。いきなりこんな……とりあえず自爆したらしい信号がG-01には届いてる。これって……
「バレたか」
良いタイミングでバレてしまったらしい。けど……誰に? 会話してたあの二人はきっと気づいてなかった。いや、もしかしたら気づかないふりをしてただけなのかもしれないが、それならあの二人――
「とんだ役者だね」
――私はそうつぶやいたよ。だってもしもわかってたのだとするならば、私は全く気付かなかった。それだけ彼らの演技は完璧だったということだ。けどさ……流石に……
「それはないよね。とりあえず直前の映像を出して」
そういって私はスパイドローンから送られてきてた映像を出す。その最後の部分。そこに何かないかを見極める
「動画を解析、音を分離して、色味を明るくしてみたり……これは」
そうやっていろいろと直前の動画をいじってるといろいろと見えてきた。確かに小さな音だ。けど、話し声や、自然のわずかな空気の流れる音に混じって、ほんのわずかに別の音があるのがわかった。そして本当に映像が途切れる直前――その瞬間に、映像を明るくすると、わずかだけど映像に今までになかった影が映りこんでる。暗いままだと全く持ってわかんないが、映像事態を明るくすることで、それが見えた。
「影を解析」
実際、影を解析することで何かがわかるの? って思うじゃん。でもそこは超高性能なG-01である。なんと候補を教えてくれた。
「なるほどね。確かにこいつなら……あり得る」
G-01が示した影の主……それは一度見たことある存在。教会の一番偉い中の一人の蜘蛛人間ということだ。確かにあいつなら天井にいるスパイドローンに近づくことだって出来るだろう。
なっとくかもしれない。