uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 938

「ヌポポ、首尾はどうですか? あなたの解釈ではこれで………」

「「全ては天上へと続く道の為」」

「ぬははは、わかっとる。すべては順調よ。王も異界の輩も、勘違いしておるからの。勝ち負けなどと………それはなんぞや?」

「「全ては天上へと続く道の為」」

「勝利とは我らが楽園へと至ることでしょう。我らの悲願はそれです。もうずっと………見続けてきた果てない夢」

 

 中央の三人はそんな会話をしてる。まあ一人は………たくさんの人の集合体みたいな奴は同じことしか言ってないから会話してる……とは言えないかもしれないけど。

 

「そうよな……誰もがそう思っておる……われらの夢は楽園へと進むこと。そう、そのはずじゃ」

「何が言いたい?」

「ぬははは、なに、開いてみればわかること。そして鍵はあと少し……そうじゃろう?」

「「全ては天上へと……天上へと……」」

 

 何やら一番大きく、そして真ん中にいるそいつが同じ言葉を繰り返す事をやめた。そして祈ってた腕を開放して、高く掲げる。するとその腕からさらに腕か生えてて、さらにいろいろな器官がついたそれは枝分かれするように伸びていく。いやいや、さすがにそれはローブの中に収納できないだろって突っ込みたかった。

 けど私は空気を読んだよ。自身の体の数倍にも伸びて生えたその腕や器官……そこには当然だけど、口もある。それも無数に、それが一斉に何やら言い出した。

 

「「行こうぞ」」「「誘おうぞ」」「「招かれようぞ」」「「帰ろう」」「「帰ろう」」「「帰ろう」」

 

 もっともっとたくさんの言葉をいってる。私の……このG-01でもすべてを聞き取るのは不可能だ。そしてそいつのその言葉に反応してか、一番この中で外周にいる巫女たちが苦しみだした。

 でも彼女たちはおびえてたさっきまでとは違った。何やら皆で中央の奴の言葉を諳んじてる。そして目から真っ赤な涙を流して、祈りとともに……爆散していく。