uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 977

「う……ここは?」
 
 薄暗い部屋だ。そこに俺は椅子に座らされて、そして両手は椅子の背の後ろ側で縛られて、そして両足は椅子の脚にくくりつけられていた。てっきり牢にでも入れられているものだとおもってた。それか脱走兵なんてのはその場で斬り殺されて、もう目を覚ますことはないか……
 まあこれから処刑……という末路が待ってるということは大いに考えられる。でもここは軍の牢ではなさそうだ。なにせ……ここは普通の部屋だ。椅子があってそこに座ってる自分。床には敷物がある。そして壁にも模様が彫られていた。こんな事をするのは貧乏な家とか、ただの牢ではありえない。そんな労力は無駄だからだ。
 こんなおしゃれな事をするのは余裕がある家のもの。つまりは金持ちである。それにこの特殊なにおいがする蝋燭。こんないい匂いがするような蝋燭は金持ちしか使わない。
 
 普通ならもっと臭いものをつかってる。それこそ普通に流通してる蝋は砂獣から作られてる。だからこそ、その匂いは馴れないと「うっ」とするようなそんな匂いがする。
 けど使うしか無いから使ってた。なにせ……だ。なにせこの世界は常に物資が不足してた。蝋なんてのもそうそう市民は使わないだろう。なにせ夜は短い。本当は長いらしいが、感覚的には俺たちにとっては夜という時間は数時間しかない。
 だから日が沈んだら少しして早くしないとそこらで寝ることになってしまう。だから家にいて横になるのがよるという時間だ。
 どこで寝ても朝には全快になるが、人によっては数十分位の目覚めのラグはある。意識がなくなる宵から目が覚める明へとなる時、そのすこしのタイムラグで何か起きることはある。だから金持ちは絶対に家にいるようにするのが常識。
 
 そしてこの蝋の匂い……それは覚えがあった。そうこの高級な蝋は俺の家の……その匂いをさせてる。つまりはここは……
 
 ギイ――
 
 と扉が開く。するとそこからでてきたのは……
 
「親父」
 
 そうそれは彼の父親だった。そして彼は父親がでてきたことて明らかにホッとした。なにせ死刑もあると思ってたんだ。けど連れてこられてたのは蝋にしてはしっかりとした部屋だしでてきたのは親父だった。
 つまりはこれって……そう、息子を心配した親が軍に捕まりよりも息子を確保して、どうにかして自体を収集しよう……そうしてるんだ。
 
「お、親父助けたくれよ! 俺は悪くないんだ!」
 
 そんな事をいった俺を親父はため息をついて見てた。