uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1060

「あの二人が……この世界に関係ない二人が頑張ってるんだ!! 自分たちの世界は自分たちで守る!! そう決めたんじゃないのか!?」
 
 そんな風に声を出してる人がいます。あの人はジャル爺さまです。別に全然おじいさんじゃないけど、皆はあの人の事をジャル爺と呼んでます。
 私はなんとか意識を保ってるけど……そろそろやばいかも……でも私が意識を失うわけにはいきません。だって勇者様もアイ様も私の渡してるエネルギーを存分に使ってくれてる。あの化け物に対抗するためにはきっとそうするしかないんだ。
 
「ごめんなさい……」
 
 そんな風につぶやく。だってお二人には私の力を直接扱う事はできないと言ってた。そのはずだけど……でも使ってる。多分無理してる。
 それでなんとか……って感じみたい。私の願いに世界が応えてくれたのかどうかはわかりません。けど世界は私が大切だ……と思う人達にエネルギーを供給してるみたい。
 その影響は戦ってるすべての人達へと及んでるみたいです。
 
「ネナン!」
「ネナン大丈夫?」
 
 王様たちが私の回りにきた。そしてプライムくんが私の手を取る。そして王妃様が私を抱きしめてくれた。
 
「一人で無茶をしないで。わたしたちには何もできないけど、せめて貴方の支えになりたいの」
 
 そんな温かい言葉。王様たちも手を繋いでる。きっと皆で私を支えてくれる気だ。私は気を強くもつ。大丈夫……私は一人なんかじゃない。
 
 だから……ね。
 
 私の視界にはお父さんとお母さんが見えた。もう居ないはずの人たち。二人が私を見て微笑んでる。きっと安心してるんだと思った。私が一人ぼっちじゃないから。
 
 そんな二人が背中を見せる。そして次の瞬間、再び世界が揺れました。何やら周囲がとても騒然としてる。何が起きたのか……砂堀の向こうに何かが見える。大きな存在……大きな人形の存在です。
 
「おとうさん……おかあさん……」
 
 私はそんな風につぶやいてた。するとその二体はドスンドスンと走り出す。そして大きくジャンプして空の化け物の方へと飛んでいく。そして両方からヤツをぶん殴った。
 
 それによってどうやらあの存在が敵じゃない……と皆さん思ってくれたみたいです。私にはなんとなく最初から分かってました。あれは……きっと……