「魂は……どうしようか?」
ずっと赤ちゃんの鳴き声が聞こえてる。私はG-01の性能によって、この砂獣を乗っ取るすべを大体検討つけてるわけだが、どうせならちゃんこの魂を救ってあげたいと思ってしまう。
なにせもしもこの砂獣を私の物にできたとして、ずっとこの鳴き声が聞こえるとちょっと……ね。萎える。なので一回は魂をどうにかなんて……と思ったけど、その救出策を練ってた。
魂……それをG-01の中にあるデータに当てはめる。それによって検索された情報が出てくるわけで……まあ実際魂もエネルギーというのは間違いない。けどそこらの空気中に漂ってるエネルギーとはどうやら魂に付随するようなエネルギーは違うらしい。
そこらに漂ってるエネルギーを無秩序なエネルギーだとするなら、魂に影響を受けたエネルギーはその魂のデータというか、そういうのを保持する為に常に少量のエネルギー自体の消費をしてる。
つまりは魂は蓄積をしてるらしい。輪廻が転生するってのもそこら辺から来てる? でも私のおぼろげに覚えてる世界ではそこまで魂の研究なんてのはすすんでなかったはず。
そもそもが魂なんてものは「ある、ない」が明確にだってわかってなかった。G-01の情報によると、魂はあるらしい。魂とはいうなれば、情報を記憶したままのエネルギー……と言うことだ。それがどうやって肉体に宿るのか……神様が手繰り寄せて、
器となる肉体に注いでいるのか……そこはなんかもっと複雑だった。簡単にいうと魂というのは神によって管理されてる。それは全ての世界でまとめて……らしい。一つ一つの世界で神が魂を管理してるってわけじゃないみたい。
昔はそれこそ自由にやってらしいが、空獣という、神達の天敵が現れて世界が食われるようになって、そこら辺は変わったらしい。なにせ神達は空獣に勝てないと思ったからだ。
ならどうするか? そして神達は考えた。自分たちでかなわないのなら、敵う存在を作ればいいじゃないか……と。
「もしかしたらこの世界の過酷なありようも、空獣に勝てる存在を作るために?」
そういうことなら、ちょっとはこの世界の残酷さにも納得できるかもしれない。空獣が居なければ、この世界はもっと穏やかな世界だったかもしれない。砂獣なんて驚異はなく、もっと資源豊かな世界に出来たのかも……とりあえず意外なことに、魂で情報を調べたせいで、神の考えがちょっとわかってしまった。
魂がどういうものなのかもわかったし……なんとかやれないか、やってみようかな。