uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 847

「やはり教会は我々をただ使い捨てる気……ということですね」

「奴らの狙いは都市核だとするなら……一つだけでも守り切ればなんとかできるかも……」

「それは我々の街を見捨てろと! そういう事ですかな!!」

 

 なんか議論が発熱してる。まあそれはそうだね。すでに教会は動き出した。そうなると、どういう風に動くのか? ということになる。もちろん防衛したいのはそうだろう。教会が攻めてくるのは確定してる。けどここで問題なのは、基本的に教会の方が強いということだ。

 そして戦力だって向こうが上。そうなると、守るっていう行為が難しい。

 

「都市核を動かせないんですか?」

 

 そういう風に勇者が質問するよ。まあそうなるよね。だってこのままそれぞれの街で防衛なんてしてたら、確実に教会に一つ一つ潰されて都市核を奪われてしまう。けど都市核を移動させることができるのなら、全てをここ、アズバインバカラへと集めらる。一か所に集中するのもどうかと思うが……でもどう考えても戦力が足りてないんだから、各個撃破されて目標を達成させてしまうよりは、一つにまとめて全面対決したほうがまだいい。

 もちろんそれには都市核を動かせないとこれもできない。それかもう、アズバインバカラとジャルバジャルだけを残してあとは諦めるとか? あの扉が絶対にすべての都市核が必要なら、一つでもこっちにあればいいということになる。けどふと思った。

 

「都市核であの扉が開くのなら、まだ教会の上層部がここにいるのはおかしいんじゃない?」

 

 ってね。だってそれで新天地に行けるのなら、とっくに奴らはやってるでしょう。ならそれだけではあの扉は開かない。けど奴らは行動を起こしだした。実際まだ都市核を奴らがねらってるって確証も――

 

「あっ」

 

 ――なんか赤が白くなった。私は各地にドローンを派遣してて常に監視してるから残ってる街はどこもまだ大丈夫なのは間違いない。姿を隠したドローンを一機、あの聖騎士達につけてたからその情報によると、なんか砂漠の真ん中で何やらやってたけど……そこで奴らは戦闘してた。砂獣と。多分そこはかつて町があった場所だったんだろう。そして都市核を取り込んだ砂獣を倒して都市核を確保した。それによって赤い文様が白くなったんだと推測するのが妥当だろう。

 どうやらあの聖騎士達は、まずは砂に埋もれてる都市核を回収する期のようだ。でもこれで……

 

「確定だね」

 

 というわけで、私はそれを勇者に伝えた。とりあえずいきなり聖騎士達が攻め込んでくるってことはない。けど、どのみちそれぞれの街での防衛はやっぱり意味ない。都市核を移動させるべきか……そもそもそれが可能なのか……それを決めてもらわないとね。