「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアア! …………はあはあはあはあ……んっ」
ガバっと一人の女性がベッドから飛び起きた。そして薄着のネグリジェの上からでもわかるほどの大きな胸が大きく上下に揺れてる。それに汗……汗を沢山かいた彼女の胸には汗がその双丘に沿ってながれていく。
「どうした!?」
そう言って扉が激しく開けられる。そして入ってきたのは、鎧に身を包んだ兵士だ。軟禁されてるペニーニャイアンのいる部屋を監視するために彼はいる。普段は絶対に開けないように言われてるが、今は緊急事態と判断して彼は扉を開けた。実際、今のペニーニャイアンは魔法を使えなくなってる。だから危険なんてない。
魔法が使えないペニーニャイアンなんてのはただの女性である。胸が大きい……ただの女性。勿論顔もいいが……でもだからこそ……であった。だからこそ、絶対に許可なく入ってはいけなかった。
それは彼の……見張りのためではない。なにせこの場所は宮殿の奥まった場所。普段は誰も来ないような場所。声を大きく上げたとしても、誰にも気づかれることはない。
そんな場所に女一人……男一人……それに色々と仕込めないように、薄手の服しか与えられてないペニーニャイアンは基本薄着である。そんな女性を見たら、男はどうなるか……
「あっ……」
そんな声が無意識に男から出た。なにせ……だ。なにせ、ペニーニャイアンは薄い服で汗だくで……さらには「はぁはぁ」と言ってるのだ。何やら彼女がハアハアしてるせいで、この部屋の気温が上がってるような……そんな気がした。
更に言うと、匂いが……この部屋にはペニーニャイアンの甘い匂いが充満してた。普段はそんなに気になることはないかもしれない。けど、はあはあというペニーニャイアンと、火照った身体……そのせいで匂いまで強いような気がする。
それにペニーニャイアンはその服を普通よりもゆったりときてる。着てると言うかもうはだけてる。胸なんてこぼれそう……
ゴクリ――
そんな風に喉を鳴らす。でも男は頭を振った。正気を保つためだ。そして何回か深呼吸をして心を落ち着ける。男はなんとか理性を保つことが出来たみたいだ。けど、ペニーニャイアンは美女だから、それが出来ない輩もいるかも知れない。
だからこそ、勝手に入ってはいけないってのはペニーニャイアンのための規則だったのだ。